徳島県鳴門市・天河別神社古墳群

前期の竪穴式石室を2基確認


●徳島県鳴門市大麻町池谷 天河別神社古墳群 

●2005年3月19日 現地説明会/鳴門市教育委員会

 鳴門市大麻町池谷にある県指定史跡・天河別(あまのかわわけ)神社古墳群の1、2号墳で竪穴式石室が見つかり、築造時期が前期前半(4世紀前半)とわかりました。

 天河別神社本殿裏にある1号墳(円墳=径29m)の竪穴式石室は、軸を南北にとり、長さ4.8m、幅1.1m。板状の石材を積み上げ、すき間を粘土で埋めています。天井部は内部に落ち込んでいることから、石材を持ち送って構築し、石室内の床面には砂岩の玉砂利を敷き詰め、その上に棺を固定するための粘土床がありました。石材は吉野川南岸で採取されたとみられる結晶片岩(青石)がほとんどで、一部川原石が混ざっています。1号墳の南側にある2号墳(円墳=径26m)の竪穴式石室も、同様の構造で、1号墳に先行すると見られます。

古墳群分布図

1号墳

1号墳石室、床面に玉砂利が敷かれている

2号墳石室


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