兵庫県朝来市迫間古墳群北群


 旧山東町迫間、山東町から和田山町竹田に抜ける道の途中の峠付近にある迫間集落周辺に分布する群集墳です。県道北側に15基、南側に3基が報告書には記載されていますが、実際に踏査してみると、古墳の数はさらに増えそうです。私有地と背後の山林と農地とに分断されているので、見学がしにくいのですが、保存状態の良い横穴式石室が多くあり、双室墳も見られることから、かなりの有力者集団の墓域だと考えられます。 【管理人推薦】

1号墳

 宗教法人日之本教本部の敷地内にあります。径14mの円墳ですが、周囲を削られ、石垣化しています。横穴式石室は南西に開口し、全長7m、玄室長4m、幅1.8m、高さ1.8mの両袖式です。

1号墳

1号墳石室正面

玄室奥壁

 

玄室奥から外

2号墳

 同じく、日之本教本部の敷地内、1号墳のすぐ西にあり、県道からよく見えています。径14mの円墳で、一部に列石も見られます。横穴式石室は南に開口し、全長7.5m、玄室長3.8m、幅1.4m、高さ1.9mの両袖式で、石室入口が埋まっているので、内部に入るのはかなり困難です。

県道からよく見える墳丘

石室正面

玄室

 

 

3号墳

 2号墳のすぐ西、民家裏の竹林内にありますが、フェンスで隔てられているので、一旦麓の市道から回り込まなければ行くことができません。径15mの円墳で、横穴式石室は南に開口。全長8.3m、玄室長4.14m、幅2.15m、高さ2.77m、羨道長4.16m、幅1.41m、高さ1.71mの両袖式で、天井が高く側壁はやや持ち送っています。

4、5号墳とその周辺

 日之本教本部の北側の山林内には、多数の古墳が密集しています。もっとも東側の4基はいずれも横穴式石室の破壊された小円墳です。

最も東にある仮称19号墳、石室半壊

仮称19号墳の隣にある仮称20号墳、石材一部露出

仮称20号墳の西にある4号墳?石室内部埋没

4号墳?の南にある5号墳?石室半壊

6号墳

 5号墳?の西にある径16mの円墳です。横穴式石室は南西に開口し、保存状態はかなり良好です。全長7m、玄室長4m、幅1.6m、高さ2mの両袖式で、奥壁は四段積み、袖部は柱状に石材を立てています。

石室正面、保存状態はかなり良い

玄室奥壁

玄室奥から外、きちんと造られた玄門

7号墳

 6号墳の西隣りにあります。径12mの円墳で、横穴式石室は南に開口していますが、入口がかなり埋まっています。全長5m以上、玄室長4m、幅1.8m、高さ2.2mの無袖式です。玄門部が石材の上にとりあえず見上げ石を乗せただけのような適当な造りで、隣の6号墳との差が目立ちます。

石室正面、入口はかなり埋まっている

玄室奥壁

玄室奥から外、てきとうに造られた玄門

8号墳

 7号墳の西にあります。径10mの円墳で、横穴式石室は南西に開口。羨道部が崩壊して埋まっていますが、玄室は長さ3m、幅1.2m、高さ1.5mの小型の石室です。

石室正面、羨道部は埋まっています

玄室奥壁

9号墳

 8号墳の西にあります。径15.7mの円墳で、横穴式石室は南東に開口。天井石や奥壁が抜かれ、内部もかなり埋まっています。全長約8m、玄室幅1.8mの無袖式で、残された二枚の天井石は巨大です。

石室正面、天井石は2枚残存

玄室奥から

仮称21号墳

 6号墳の南にあり、日之本教本部の敷地フェンスに隣接しています(1号墳のすぐ北)。径10mほどの円墳で、横穴式石室は南に開口。前半分は崩壊していますが、玄室奥側はよく残っています。小型の石材を急激に持ち送っていて、群中では明らかに初期の石室です。

墳丘、背後から

玄室

仮称22〜25号墳

 9号墳の東側に小さなマウンドの仮称22、23号墳があります。また9号墳南西側に24号墳があり、石材が散乱しています。さらにその南、3号墳の北側に、25号墳があり、奥壁らしい石材が残っています。

仮称23号墳

仮称24号墳

仮称25号墳

10号墳

 9号墳の南西20m、西端の民家すぐ裏にあります。径12mの円墳で、横穴式石室が南東に開口。入口がかなり埋まっていますが、玄室長2.5m、幅1.5mの左片袖式で、天井石以外は小型の石材を何段にも積んでいます。

石室正面

石室内部

11号墳

 10号墳の西に隣接しています。径20mの円墳で、横穴式石室は南に開口。玄室長5.2m、幅1.8m、高さ1.8mの両袖式で、保存状態は良好です。奥壁は1枚石です。

石室正面

玄室奥壁

玄門部

12号墳

 11号墳の西奥にあります。径15mの円墳で、背後には周溝が見られます。横穴式石室は南東に開口。玄室長4m、幅1.4m、高さ1.5mの規模で羨道部が埋まっていて袖の形態はわかりません。

石室正面

玄室

14号墳

 12号墳の西、北群の西端のエリアの斜面上方にあり、県道からもよく見えています。径16mの円墳となっていますが、双室墳なので長軸はもっと大きく見えます。東西二基の石室が良く残されていて、東石室は全長5.2m、玄室長3.2m、幅1.5m、高さ2mの左片袖式で大きめの石材を使用しています。西石室は全長7m、玄室長4m、幅1.6m、高さ2.3mの左片袖式で、東石室よりは小型の石材を使用しています。

斜面に築かれた堂々たる外観

東石室

東石室奥壁

東石室奥より

西石室

西石室内部

15号墳

 14号墳の下の道路添いにあり、径11mの円墳です。横穴式石室が南に開口していて、現存長3.3m、玄室長2.5m、幅1.4mの無袖式です。

石室正面

玄室

13、仮称26〜27号墳

 14号墳と15号墳の間に径7mの円墳の13号墳があり、横穴式石室がわずかに顔をのぞかせています。長さ3mで西向きに開口しています。その東側に南北に3基の小円墳(仮称26〜28号墳)が並んでいて、石材が少し見えている程度です。

13号墳

14号墳から見下ろしたところ、左手前から仮称26〜27号墳、右側に13、15号墳

仮称29、30号墳

 14号墳のすぐ西側の林の中に仮称29号墳の石室が露出しています。長さ3m、幅1mくらいです。斜面下の方にも仮称30号墳の石材が露出しています。

仮称29号墳

仮称29号墳石室内部

仮称30号墳


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