大分県別府市の古墳


太郎塚古墳・次郎塚古墳(実相寺古墳群) 【県史跡】

 別府市春木5-2の実相寺遺跡公園内にあります。径15mほどの2基の円墳が並んでいますが、発掘調査の結果、本来はともに周溝をもつ径27mの円墳で、双円墳のように近接して築かれていたことがわかりました。太郎塚は、横穴式石室の天井石と入口付近の石材が露出しています。金銅製唐草紋透彫鏡板【県指定重要文化財】が出土しましたが、平成14年に盗難にあって現在行方不明だそうです。次郎塚古墳も石室石材が露出し、墳丘裾の列石も一部残っています。発掘調査で馬具の破片が出土しています。平成25年に市史跡から県史跡に昇格しました。

太郎塚古墳、天井石露出

太郎塚古墳の反対側、石室入口?

次郎塚古墳、石室石材と列石露出


実相寺天神畑古墳石室

 実相寺遺跡公園内にあります。元、100m東にありましたが、横穴式石室だけ現在地に移築されました。玄室は方形プランで、玄門を閉塞石が塞いでいますが、はたしてオリジナルな状態か?奥壁、側壁には赤色顔料が残っています。玄門の前が羨道か前室かは不明です。

前側から、閉塞石が残る

側面


実相寺遺跡公園石棺群

 

 実相寺遺跡公園内の一画に石棺がいくつか置かれています。組合せ式箱式石棺は、内面に朱が残っています。ほかに縄掛突起の残った家形石棺の蓋や、石棺材の一部などが置かれていますが、個々の詳細は不明です。

組合せ式箱式石棺

組合せ式箱式石棺に残る鮮やかな朱

家形石棺の蓋の半分

これも家形石棺の蓋の一部


鷹塚古墳(実相寺古墳群) 【管理人推薦】【県史跡】

 別府市春木、実相寺遺跡公園の南東100mの民家裏にあります。2008年度からの調査で、墳丘裾の列石が見つかり、一辺30mの大型方墳と確定しました。また、巨大な横穴式石室の羨道部を検出。羨道長8m、幅2.6m、羨道だけでも県下最大です。また、構造は鬼の岩屋古墳群に似ています。側壁には朱が残っていました。平成25年に太郎塚、次郎塚とともに実相寺古墳群として市史跡から県史跡に昇格しました。

墳丘の現状

直線に伸びる列石、方墳と確定

羨道の側壁と天井石、巨石です。

羨道正面側


鬼の岩屋1号墳 【管理人推薦】【国史跡】【装飾古墳】

 

 別府市北石垣の上人小学校の敷地に1号墳、すぐ南に2号墳があります。ともに県下最大級の横穴式石室が開口する装飾古墳ですが、普段は閉鎖され、年1回古墳まつりの日に公開されます。1号墳は径24mの円墳で、周溝があり、墳丘上に列石が巡っています。横穴式石室は全長7.7m、後室長2.3m、幅2.4m、高さ3.2m、前室長2.2m、幅2.1m、高さ2.6m。羨道幅1.6mの巨石を使用した複室構造で、前後室はともに方形プランです。奥壁の前には石屋形が設けられていて、前室の一部にも仕切状の板石が立っています。後室袖石の上部には何かを填めるための溝があります。入口部の小石材の石組は後世のものです。装飾は石室全面を赤で彩色した上から、前室左側壁に鋸歯紋が黄色で、後室玄門左袖石の前面に靫、鞆、弧状紋が黄色で、三角紋、弧状紋、S字状紋が黒色で描かれています。六世紀末頃の築造です。

墳丘の現状

石室入口、見えている石組は後世のもの

複室構造の石室実測図

複室構造の石室内部、手前の石組は後世のもの


鬼の岩屋2号墳 【管理人推薦】【国史跡】【装飾古墳】

 1号墳の南100mにある径30mの円墳ですが、墳丘はかなり破壊されています。横穴式石室は、全長8m、玄室長4.2m、幅3m、高さ4m、羨道長3m、幅1.8mの両袖式で、単室構造ですが1号墳よりも巨大です。奥壁の前には厚さ40cmの巨大な板石を置いて屍床としていて、この板石の正面には彫り込みが見られます。また、左側壁の前にも板石で囲った石屋形状の屍床があります。玄門には観音開きの扉が設けられ、現在は向かって左側のみ残っています。装飾は石室全面を赤で彩色した上から、玄室左右側壁と左屍床中の側壁、中央屍床の正面、屍床右腰石から一段目の側石に円紋、同心円紋、三角紋、蕨手紋がすべて黒色で描かれています。また、奥壁側屍床の正面にも唐草状紋などが見られます。ほかにも馬や双脚輪状紋の脚らしき紋様があります。1号墳に先行する六世紀後半の築造です。

石室入口、なぜ閉ざす?

羨道部、観音開きの扉の左側が残る

石室実測図

玄室、屍床正面の彫込みが見える


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