福岡県太宰府市・筑紫野市の古墳


陣ノ尾1号墳 【市史跡】

 太宰府市大字国分字陣ノ尾95-5、国分小学校すぐ南の住宅地にあります。径12mの円墳で、複室構造の横穴式石室が開口していますが、施錠されています。後室長2.3m、幅1.8m、高さ2m、前室長1.4m、羨道長2mの大きさで、実測図を見ると、天井石はほとんど復元のようです。

正面から

石室内部


五郎山古墳 【管理人推薦】【装飾古墳】【国史跡】

 

 筑紫野市原田三丁目9-5、JR原田駅東の丘陵上にあり、現在五郎山公園内に保存されています。径32mの円墳で、二段築成。1947年に見つかった横穴式石室は全長11m以上、後室長4.5m、幅3m、高さ4mの複室構造で、羨道が狭長です。後室奥壁、両側壁、玄門袖石に多数の彩色壁画が見られます。奥壁腰石には家、人物、騎馬人物、動物、靫、盾、鞆、船、同心円紋など、すぐ上の石材に人物、旗を立てた馬に乗り弓を射る人物、同心円紋など、左右側壁には船、円紋、同心円紋など、袖石には船、靭など、素朴ですが力強い壁画が赤、黒、緑色顔料で一見無秩序に描かれています。石室は壁画保護のため、閉鎖されており、見学するには公開日に行くか、五郎山古墳館への事前予約が必要です。しかし、ガラス越しに遠くから見るのでほとんどわかりません。普段は麓にある五郎山古墳館に精巧な石室模型があり、自由に見学できます。この模型は電動で側壁が分離し、車椅子でも見学可能な優れ物です。

正面、石室は保存施設に守られている

古墳館の実物大石室模型、羨道から前室

前室から後室の玄門、向かって右の袖石に船、左に靭?

後室奥壁

後室の奧から

後室左側壁、船、同心円紋など

公開日、壁画は羨道のはるか向こうです

壁画のズームアップ、上部の石材に

「緑色の旗を立てた馬に乗り弓を射る人物」が見えます

腰石の上側に左から「同心円紋、人物、盾」

その下に「赤い盾、ゴンドラ、騎馬人物、赤い人物」など


田代2号墳 【市史跡】

 筑紫野市吉木、サンヒルズ葉光ヶ丘団地のまほろば公園内にあります。団地の造成で3基が破壊され、2号墳のみ、保存されました。横穴式石室が開口していますが、残念ながら柵があり、中には入れません。持ち送りのある小型の石室ですが、説明板が失われているので、詳細がわかりません。

石室正面、右側の説明板は文字の部分が失われている

石室内部

玄室奥壁


埴安神社古墳

 筑紫野市二日市町杉塚、JR都府楼南駅の200mにある埴安神社の奥にあります。径15mほどの円墳で、横穴式石室が開口。入口が埋まって入れませんが、複室構造の石室が完存していそうです。

神社の奥にあり、保存状態は良い

石室開口部

石室内部


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