福岡市西区吉武地区の古墳

 


浦江1号墳 【装飾古墳】

  

 福岡市西区金武、圃場整備で13基からなる浦江古墳群が発見され、うち1号墳から保存状態の良い複室構造の横穴式石室が検出されました。径24mの円墳で、石室は後室長3.1m、幅2.2m、前室長2.7m、幅1.4m、羨道長1.9m、幅1m後室は両袖式、前室は左片袖式です。床面には平石が敷き詰められ、石室の前には墓道が設けられていました。玄室奥壁の二石には赤色顔料で渦巻状の紋様が描かれています。残存状態は良くありませんが、近くにある吉武K7号墳と共通する紋様です。また、床面の敷石に二ヶ所、赤色顔料が落下付着した跡があり、石室完成後に壁画が描かれた証拠と考えられます。六世紀後半に築かれ、その後、何回か追葬が行われたようです。石室は残念ながら埋め戻され、現在は農地の中に説明板だけが立っています。

前室、敷石が完璧に残る

玄室奥壁

玄室奧から

奥壁の装飾紋様

 1号墳の周辺には、削平された古墳が密集していますが、1号墳より状態の良い物はありません。

2号墳、石室の一部が残存

8号墳、周溝と主体部の跡

4号墳

5号墳

6号墳

7号墳


夫婦塚2号墳(金武古墳群乙石H2号墳) 【管理人推薦】【市史跡】

 福岡市西区金武1668、県道49号線のすぐ南の方にあり、農地の向こうに説明板が見えています。かつては名前が示すように2基の古墳が並んでいましたが、1号墳(一辺22mの方墳)は、明治時代に開墾され、現在は農地の下に痕跡が残るのみです。完存する2号墳は一辺35mの方墳で、主体部は複室構造の大型横穴式石室です。全長11.5m、後室長3.6m、幅2.45m、高さ3.15m、前室長2.2〜3m、幅2m、高さ2m、羨道長3.45m、幅1.4mの規模で入口はハの字に開いています。後室はすべての面が花崗岩の1枚石で、天井にも巨石を使用しています。前室の袖石は前後の位置がずれていて、左袖石は後から付け足したような印象です。六世紀末頃の築造です。

石室正面

羨道部

前室

後室奥壁、側壁ともすごい巨石

後室の玄門、奧から

前室の袖石、奧から


金武古墳群吉武K支群 【管理人推薦】

 7号墳が装飾古墳で市指定史跡。福岡市西区吉武鳥越、夫婦塚2号墳から北を見ると、県道49号線をはさんで南北に細長い丘陵があり、その尾根上に12基の古墳が分布しています。3〜5号墳は消滅し、北側の6〜12号墳が見学可能です。

 12号墳

 北端にある12号墳は径5mの円墳で、横穴式石室は全壊しています。

12号墳墳丘

露出した石材

 11号墳

 11号墳(資料では何故か10号墳となっている)は径16mの円墳で、横穴式石室が残っています。羨道が埋没していますが、玄室長4.2m、幅2.1m、高さ2.6m以上の両袖式で、石材は小さめですが、しっかりした造りです。

石室正面、羨道は埋没

羨道部

玄室奥壁

玄室奧から

 10号墳

 10号墳は径13mの円墳で、横穴式石室が露出していますが規模は小さく、内部は埋没しています。周辺には、破壊された緑色の美しい石材が散乱しています。これは緑色片岩か?

埋没した石室

墳丘はかなり流失

 9号墳

 9号墳は径6m以上の円墳で、横穴式石室の天井部が開口しています。親切なことに、石室へ降りていくための梯子が置かれていますので内部の見学可能。本来の入口は埋没しています。全長7m以上、後室長2.68m、幅2.4〜1.9m、高さ2.45m、前室長0.8m、幅1.5m、高さ1.5m、羨道幅0.9m、高さ1.55mの複室構造です。後室は台形の平面形で、前室から羨道は天井が連続しています。羨道の奧には閉塞石が見えています。

後室の天井部が開口

後室の玄門

前室の玄門から羨道方向、奧に閉塞石が見えている

後室奥壁

 8号墳

 径17m以上の円墳で、横穴式石室の天井石が露出し、天井部が開口しています。ここは残念ながら、梯子がなく、内部へは降りていけません。石室は全長5.7m以上、玄室長3.03m、幅2.25m、高さ3.05m、羨道長2.7m以上、幅1.2m、高さ1.45mの両袖式で、完存しており、羨道入口は埋まっています。石室は花崗岩を使用していますが、玄室床には緑泥片岩の板石が三枚置かれており、屍床の仕切と思われます。

ここも後室の天井部が開口

後室の玄門

 7号墳 【市史跡】【装飾古墳】

 径12m以上の円墳で、単室の横穴式石室が開口していますが、装飾壁画を保護するため、入口が土嚢で塞がれています。玄室長2.78m、幅2.26m、高さ2.8m、羨道長3.2m、幅1m、高さ1.5mの両袖式で、羨道は細長く、羨道の前にさらに長さ3.5mの前庭部がハの字に開いています。羨道入口には閉塞石が残っていて、現在その上にさらに土嚢が積まれ、内部には入れません。玄室奥壁の巨大な鏡石と両側壁の奥壁側の腰石に赤色顔料で彩色壁画が描かれています。奥壁には同心円紋、渦巻き状紋、手を挙げた人物像、右側壁には渦巻き状紋と不明な紋様、左側壁には同心円紋が1個描かれています。

古墳の現状、左前庭部は消滅

羨道入口の閉塞石

石室内部

玄室奥壁の渦巻き状紋

 6号墳

 径15mの円墳ですが、南側は土取りのために崖となっています。横穴式石室は天井の一部と入口がわずかに開口していますが、入口のすぐ前が崖っぷちなのでかなり危険です。石室は玄室長2.75m、幅1.95m、高さ2.5m、羨道長1.5m以上、幅0.9m、高さ1.25mの両袖式で、玄室は小型の自然石をドーム状に積み上げた古式の様相。羨道には閉塞石が残っています。

天井の開口部

羨道

玄室奥壁

玄門


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