39年ぶりに竪穴式石室を調査


愛知県犬山市犬山・東之宮古墳

 2012年9月29・30日 現地説明会/犬山市教育委員会

 国史跡・東之宮古墳は白山平山山頂に築かれた全長72m、後方部幅48mの前期前方後方墳です。昭和48年に盗掘を契機として発掘調査が行われ、後方部の竪穴式石室から銅鏡11面、石製品、玉類130点、鉄製武具など多数の副葬品が出土し、一括して重要文化財に指定されています。今年度、竪穴式石室の現況調査と保存処置を目的に再調査が行われました。内寸は4.8×1×1.2mで、側壁は板石を平積みしていますが、東の小口側側壁のみ、一枚石を下部に使用しています。床面には角礫を敷き詰めた上に粘土で棺台を築き、その上に木棺が置かれていたと考えられます。天井石は七枚で、その上を粘土で覆っていました。調査後、石室は再び埋め戻され、当分、見ることはできなくなります。

39年ぶりに開けられた竪穴式石室

東側から

南側から、水銀朱が美しい

東小口側側壁のみ一枚石が立てられている


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