京都府京田辺市・堀切1号墳

美しい石室に出会えた至福の瞬間(とき)


●京都府京田辺市薪 掘切1号墳

●2005年10月15日 現地説明会/京田辺市教育委員会

 京田辺市薪の堀切古墳群では過去の調査で円墳10基、横穴墓10基が見つかっています。今回、民間の宅地造成に伴い、堀切1、2号墳を調査した結果、2号墳は自然地形でしたが、1号墳から横穴式石室が検出されました。径22m、高さ3mの円墳で、背後の丘陵を切断した幅広い周溝を持っています。石室は玄室2段目以上と羨道部の石材が失われていましたが、全長9m、玄室長4.7m、幅1.75m、羨道長4.3m、幅1mの両袖式で、礫と板石を敷き詰めた玄室床面は良好に残っていました。羨道の残りは悪く、羨道から前庭部に続く長さ8m以上の排水溝が見つかっています。玄室内部からは、凝灰岩製の家形石棺の破片や、ガラス玉などの副葬品約30点が出土しました。築造時期は石室内から出土した土器から6世紀後半と考えられます。

丘陵先端をカットして築かれた大型円墳

玄室、奥壁には大きな鏡石を据える

奥より、床には奥に礫敷、玄門付近は板石敷、左上に羨道

前庭部の排水溝

玄室、真横から。雨に濡れた黒い石材が美しいです。

馬具、ガラス玉などの豪華副葬品


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