長野県伊那市西部(天竜川西岸)の古墳


 

唐木(とうのき)古墳(法眼塚)

 伊那市西春近、国道153号線沢渡交差点から西へ段丘を登っていくと、道路に沿って後期古墳が点在しています。登ってすぐ右側に大きな工場があり、その東側の段丘先端に唐木古墳があります。径7mの円墳で、石垣や石碑が多数あり、横穴式石室の臭いがぷんぷんしています。

段丘の先端に良好に残る

石碑多数、石室材か?


鎮護塚東古墳

  この標柱が目印

 道路をさらに西へ進むと、南北に走る広域農道の上を橋で越えたあたりの左側に標柱が立っていて、そこから林の中に入って50m先にあります。径12.6mの円墳で、横穴式石室が露出していますが石材はかなり失われています。奥壁の上に「鎮護塚」の石碑が建てられていて、奥壁付近もかなり改変されていそうです。

横穴式石室が露出

玄室

奥から

玄室奥壁付近、かなり改変されていそう


鎮護塚西古墳

 鎮護塚東古墳のすぐ西の交差点、民家の庭先にあります。低い墳丘が残っているだけですが、径13.6mの円墳で、主体部は横穴式石室でした。

高い樹の下が墳丘

現在、庭となっている


名廻西古墳?

 鎮護塚西古墳から西へ進むと、中央自動車道と交差します。その橋のすぐ西の林の中に円墳があります。実は、この古墳が名廻西古墳なのかどうか、不明です。薮に覆われていますが径10mほどの円墳で、小さな石材が散見できます。

古墳のある林、右のフェンスは中央道にかかる橋

墳丘、薮に覆われている


名廻東古墳

 上記の名廻西古墳?のすぐ東にありましたが、中央道の建設により、西へ200mのところにある白沢古墳公園に移転復元されています。径11.4mの円墳で、横穴式石室が残っていました。羨道長2.4m、幅0.8m、玄室長5.6m、幅1.4mの規模で大刀、刀子、鉄鏃、金環など副葬品が多数出土しました。なお、石室には扉があり、入室できません。

白沢古墳公園

石室正面

羨道

玄室奥壁


狐塚南古墳跡・狐塚北古墳

  手前が南古墳跡、奥が北古墳

 伊那市西町区小黒原、伊那文化会館の南西1kmの集落はずれに2基の古墳が並んでいますが、狐塚南古墳はすでに古墳跡となっているようです。径14mの円墳で、主体部は横穴式石室ですが、説明板の文字がかすれて詳細は読みとれません。狐塚北古墳は径14.4mの円墳で、墳頂が陥没しているらしいのですが、薮に覆われてわかりません。主体部は同じく横穴式石室と思われます。

狐塚南古墳跡

狐塚北古墳


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