奈良県高取町・市尾墓山古墳

26年ぶりに石室公開


●奈良県高取町市尾 市尾墓山古墳

●2004年11月14日 現地説明会/高取町教育委員会

 昭和53年の調査で後円部に初期横穴式石室と大型の家型石棺が発見され、調査後保存のために石室が閉鎖されていた国史跡市尾墓山古墳で、見学施設建設にむけた調査が行われ26年ぶりに石室が開口し、公開されました。石室は全長9.45m、幅2.45m、高さ3mの右片袖式で、玄室奥壁にも閉塞石を積み上げた特異な構造をしています。今回の調査で石室下に基礎石を設置し、その上に粘土で床面を築いていたことが判明しました。また、クビレ部テラスに円筒埴輪列を、墳丘断面に土嚢の痕跡を検出しました。家型石棺は長さ2.61m、幅1.27m、高さ1.39mで奈良県内最大級。内面は赤一色です。

手前の石材が閉塞石

石室開口部、左右の断面に黒い土嚢跡が見える

石室内部

床面の下に検出された基礎石


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