最古級前方後円墳で初めて隆起斜道を確認


京都府向日市寺戸町柴山「五塚原古墳第三、四次」

 2013年8月22日 現地説明会/公益財団法人向日市埋蔵文化財センター、立命館大学文学部考古学・文化遺産専攻

 五塚原古墳は向日丘陵に築かれた三世紀後半の最古級の前方後円墳で、箸墓古墳の三分の一のサイズで設計されていると言われています。今年度の調査で、くびれ部東側を向日市埋蔵文化財センター(第三次)が、後円部南東斜面とその外側の隆起を立命館大学(第四次)が調査しました。くびれ部の調査では、墳丘から裾の平坦面まで礫が敷き詰められていて、特に上面では隆起斜道の存在も確認できました。後円部のテラスはくびれ部で途切れており、前方部には段築がなかったと思われます。また、古墳関連の遺物がまったく出土せず、埴輪・土器が並んでいなかった可能性が出てきました。後円部の調査では、くびれ部との基底ラインのつながりから、正円を描いていないことがわかりました。また、後円部南東側にある小さな隆起は古墳とは無関係でした。

右上の通路が隆起斜道

東側くびれ部、上から

くびれ部から後円部上段基底部、手前が隆起斜道

くびれ部下段の基底部、平坦面まで礫敷きあり


<ホームへ戻る>

 

inserted by FC2 system