奈良県明日香村・カヅマヤマ古墳

飛鳥で初の磚積石室発見


●奈良県明日香村真弓 カヅマヤマ古墳

●2005年12月3日 現地見学会/明日香村教育委員会

 マルコ山古墳の北西の南向き斜面にあるカヅマヤマ古墳の範囲確認調査が実施され、明日香村では珍しい磚積石室が確認されました。

 墳丘は丘陵の南斜面を東西約100m、南北約60mにわたって削り、版築工法で墳丘を二段以上に築いた1辺約24mの方墳です。

 横穴式石室は玄室長2.6m、幅1.8m、高さ2m以上、羨道を含めた全長は5m以上の規模で、吉野川流域で採取される結晶片岩を長さ50〜60cm、幅20〜30cm、厚さ5cm前後の板石に切り、数千枚を漆喰をはさみながら積み上げたうえ、壁面全体に漆喰を分厚く塗っています。床面にも板石をタイル状に敷き詰めた後、中央に木棺を置くための棺台(長さ2m、幅1.2m)を造っていました。麻の繊維が付着した漆の断片が見つかっており、漆塗り木棺か、夾紵棺が置かれていたと見られます。石室は盗掘により一部破壊されていた上に地震による地滑りで南側部分が墳丘ごと2m近く下にずり落ちていました。大腿骨、頭骨、歯が出土し、被葬者は30〜50歳代の男性で、出土した須恵器から665〜685年頃の築造と思われます。

 なお、付近の集落の石垣に古墳から持ち出されたと思われる白い漆喰が付着した結晶片岩の石材が一部使用されています。

墳丘正面

大規模な背面カット、これだけでも尋常な古墳ではない

玄室(たぬきさん提供)

崩落した羨道部(たぬきさん提供)

近くの石垣に使用されている結晶片岩の石材、中央下部に白い漆喰が付着していて、カヅマヤマの石材なのは明らかです。


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