葺石と円筒埴輪列を検出、でもちょっとはみ出してました


■大阪府和泉市太町「信太貝吹山古墳」

 2023年1月11日 現地説明会/和泉市教育委員会生涯学習部文化遺産活用課

 

 市史跡・信太貝吹山古墳は全長60m、後円部径50mの帆立貝式古墳で、周濠の痕跡も残っています。今回、後円部の北側、東側の裾が調査され、葺石と円筒埴輪列が検出されました。北側のトレンチでは葺石が良好に残っていました。小さい礫を下に敷きつめ、その上に大きな河原石を葺く二重構造となっていました。また、途中に穴があり、そこに設置されていたと思われる蓋形埴輪がすぐ下に落下していました。この蓋形埴輪は施工時の区画の目印であった可能性があり、そのライン上の円筒埴輪が最後に隙間が足らなくて、列からはみ出してしまった状況が見て取れます。

東側トレンチの円筒埴輪列

 北側トレンチの葺石、小さい礫と大きな河原石を二重に葺いている。中央の穴に左下の蓋形埴輪が設置されていたと思われる。

北側トレンチ、中央の円筒埴輪が手前にはみ出している


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