兵庫県加古川市平荘湖古墳群


平荘湖古墳群

 加古川市平荘湖の周辺に分布する古墳群の総称です。加古川工業用水ダム(平荘湖)の建設により、39基が水没、数基が破壊されましたが、湖畔や周辺の山にまだ60基ほどが残されています。

 

 池尻支群

 市内最大の横穴式石室をもっていた16号墳をはじめ、かなりの古墳が水没しましたが、北岸の道路沿いにいくつか見学可能な古墳が残っています。

水没した16号墳の石室内にあった家形石棺蓋石、2.5×1.5×0.6mの竜山石製

16号墳の家形石棺身、江戸時代に持出され、現在は投松公会堂前にある

5号墳、普段は水没

「古墳のお部屋」の画像と見比べてください。

6号墳正面、普段は水没

6号墳、最近一部石材が崩壊

6号墳奥壁側、天井石の一部が割れて落ち込んでいる

普段の6号墳、天井石のみ水面から見えている

21号墳、湖畔に石室が露出

8号墳、湖畔にあり、皆さん、楽しそうです

8号墳奥壁

8号墳奥から

10号墳

11号墳

17号墳、半島東岸にあり、普段は水没

18号墳、17号墳のすぐ上にあり、普段は水没

 ■升田山支群 【管理人推薦】

 湖の南西の升田山山頂を中心に15基分布する支群です。西岸の遊歩道沿いにある15号墳は径35mの大型円墳で、両袖式の長大な石室が開口しています。全長14.21m、玄室長5.04m、幅2.26m、高さ2.75mの規模で石材は表面を平らに仕上げています。

地蔵寺古墳 【管理人推薦】

 加古川市平荘町池尻、平荘湖の東端の山の麓にある地蔵寺の建物の下に開口しています。終末期の切石に近い横穴式石室で玄室長3.6m、幅1.7m、羨道1.7m以上の両袖式です。奥壁、天井には巨石を使用し、側壁は石材を巧みに組み合わせて表面をノミで平らに削っています。奥隅にはL字に加工した石材を一部コーナーに使用しています。なお、地蔵寺境内には石棺身の側板を利用した地蔵石棺仏と蓋を利用した六地蔵石棺仏が残されています。

開口部、古墳の上に建物が建っている

奥壁は巨大な一枚石、側壁石材の組合せが巧み

玄門部、袖石・前壁も大型の石材を使用

境内の石棺仏、右側の地蔵石棺仏の裏は板碑になっている


<ホームへ戻る>

 

inserted by FC2 system