京都府亀岡市法貴古墳群その1
■法貴古墳群
亀岡市曽我部町法貴、法貴峠古墳群の麓の天王寺北西500m、北谷口の集落から西の山林に入った緩やかな斜面一帯に密集する大群集墳で、51基からなります。多くは全半壊した小円墳ですが、横穴式石室が完存したものもいくつかあり、古墳検定3級レベルの探索実習には最適です。なお、遺跡地図と実際とが合致しない古墳は麓から順に適当にNo.を割り振っています。
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6号墳は横穴式石室の奧側付近が露出、7号墳は4.9m以上×1.7mの石室基底部が残存、8号墳は石室材が露出、10号墳は石材が少し見えています。9号墳は群の中央に位置し、露出した巨大な天井石が威容を誇っています。径14mの円墳で、保存の良い石室は全長6.4m、幅1.5mの無袖式で、奧側が半分くらい埋まっています。
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9号墳の北にある仮称11号墳は、径10mの円墳で、小さな横穴式石室が完存しています。長さ3m以上、幅1.3mでかなり埋まっています。仮称12号墳は石材が露出、仮称13〜15号墳はいずれも陥没した小円墳です。
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16号墳は、径10mの円墳で、石材が一部露出。17号墳は小型の横穴式石室が開口しています。長さ3.4m以上、幅1.3mの無袖式で、羨道は埋まっています。
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中央北寄りにある18号墳は、群中最大規模の横穴式石室が開口しています。玄室長3.4m、幅1.5m、高さ2.5m、羨道長6.1m、幅1.2m、高さ1.4mの左片袖式で、鏡石や天井の巨石も群を抜いています。それにしても、羨道真ん中の木が邪魔ですね。
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18号墳の南にある19号墳は、一辺3.9mの方墳で、組合せ式箱式石棺が納められていました。内寸で1.2m×0.4mの大きさで、成人の遺体を納めるには小さすぎるため、改葬用と考えられています。石棺は現在、亀岡市文化資料館に移設されています。ところで、古墳には竪穴式石室のような石組みが残っていますが、石室に関する記述が資料にないため、これが何なのかは不明です。19号墳の西にある仮称21号墳は陥没穴に石材が一部露出。18号墳の東にある仮称23号墳は、大きな天井石が1個露出しています。隣の仮称22号墳は小円墳で石材が散乱しています。
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