岐阜県可児市西部の古墳


長塚古墳 【国史跡】

 御嵩町との境近く、県道122号北側にある全長81mの前方後円墳です。4世紀末の首長墓で、墳丘の保存状態はかなり良好で一部外堤も残っています。主体部は粘土槨で近くの西寺山古墳、野中古墳とともに前波の三ツ塚と呼ばれています。


西寺山古墳 【市史跡】

 長塚古墳のすぐ南、弘福寺前にあります。全長43mの前方後方墳ですが、墳丘はかなり改変されています。

 


野中古墳

 長塚古墳の西100mにあります。全長62.4mの前方後円墳ですが、墳丘は1/4くらいしか残って居ません。

 


身隠山古墳群 【県史跡】

 可児市広見1033-1、広見小学校東側の丘陵上にあり、2基の古墳が隣接しています。北側の身隠山御嶽古墳は径36mの円墳、南側の身隠山白山古墳は径42mの円墳で江戸〜明治時代に埋葬施設から副葬品が出土し、ともに前期の古墳と思われます。

身隠山御嶽古墳

身隠山白山古墳


熊野古墳 【県史跡】

 常光寺の西道路沿いにあります。石室は玄室長4m、幅1.8m、羨道長4.3m、幅1.4mで天井石は大きいですが奥・側壁は小型の石材を積み上げています。円墳ですが、墳丘はかなり流失しています。


大森皿屋敷横穴墓 【県史跡】

 怪談みたいな名称ですが、大森台団地の南端にあります。凝灰岩の崖面に上下二段に小規模な8基の横穴が残っています。

  


川合次郎兵衛塚1号墳 【管理人特選】【県史跡】

 可児市の北端、川合区民館の前にあります。一辺30mの二段の方墳で、墳丘全面に貼られた川原石が復元されています。3基の横穴式石室を持ち、中央の主石室は全長15.5mの複室構造で県下でも最大級の規模です。床面には川原石が敷かれ、奥壁の前のみ、礫を敷いて棺台を造っています。西副室は全長7.4mで奥壁の可愛い鏡石が印象的です。東副室は全長1.7mでテラス上に後からとってつけたような小石室です。

古墳の全景

中央の主石室

主石室内部

西副室

西副室内部

東副室


八幡古墳群

 可児市土田の八幡神社周辺にある群集墳で、現存6基です。1号墳は八幡神社南にある径10mの円墳で、横穴式石室が良好に残っています。入口が塞がれているので隙間から覗いたところでは、全長6mくらいで、川原石で築かれています。石材はすぐ北にある木曽川から運ばれてきたと思われます。その他の古墳は、まず八幡神社自体が墳丘の上に建っていて、神社裏の竹林中にさらに1基、神社の西に、3基のマウンドが見られます。

1号墳

1号墳石室内部

神社の古墳

西の古墳


土田北割田3号墳 【市史跡】

 可児市土田、KYB岐阜南工場の東交差点にあります。北割田古墳群はかつて十数基存在していましたが、現存するのはこの1基のみです。径20mの円墳で、河原石の葺石が見られます。主体部は横穴式石室で、埋められていますが、南側に石室材と思われる河原石が露出しています。

墳丘

石室材か?


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