広島県福山市(旧神辺町東部)の古墳


迫山古墳群 【管理人推薦】【県史跡(1号墳)】

 神辺町湯野、国分寺の西の山の麓に小さな神社があり、この裏山一帯に11基の後期古墳が分布しています。頂部の1号墳は全長11.6mの大型石室を持ち、山の上なのに玄室は二子塚より大きい。中腹にある3、9号墳は中型の石室が露出、8号墳の小型の石室は墓地の下の方、7号墳石室はその西20m、10号墳石室は9号墳の南斜面にあります。全体に保存は良くないですね。神社の西100mの道路沿い(3号墳の下)に説明板あり。

  分布図

1号墳

1号墳石室奥壁

1号墳石室奥から

3号墳、横穴式石室(6.8×1.2m)

7号墳、横穴式石室(8.4×1.3m)

8号墳、横穴式石室(2×1.1m)

9号墳、径19mの円墳

9号墳、横穴式石室(11.6×1.9m)

9号墳、右片袖式

10号墳、竪穴式石室(3×0.8m)


国分寺裏山古墳群

 旧神辺町下御領の国分寺背後の裏山にあり、寺の左手から登る巡礼道に沿って、箱式石棺や横穴式石室墳が点在しています。途中、巡礼道の視界が開けた辺りに箱式石棺の石材が斜面に露出しています。道がやや緩やかになり、途中分岐するあたりに状態の良い箱式石棺があり、林の中に横穴式石室が開口しています。

巡礼道沿いの斜面に露出した箱式石棺材

雑木林の中に開口した横穴式石室

石室内、物置として使用中か?

露出した箱式石棺


法童寺古墳

 旧神辺町下御領、国分寺から旧山陽道を東へ500m、左側の山裾に崩れた土塀があり、その背後の竹林中にあります。径10mほどの円墳で、横穴式石室が南に開口しています。現存長6mくらい、幅、高さとも1.8mの規模で、無袖式です。


奈良原古墳群

 旧神辺町上御領字奈良原、福山市の東端にある集落から、川に沿って道路を登っていくと、奈良原遺跡ロードの駐車場に行き着きます(途中道が狭いので注意)。そこから、案内標識に沿って散策路を一周すると、途中、7(+1)基の横穴式石室墳を見学できます。これらの古墳はすべて2基ずつの対になっているようです。登り初めて山道の途中に最初にあるのはA号墳(奈良原古墳)で、石室が完全に露出しています。全長4.8m以上。その50m先、山道が少し膨らんでいる地点に、二列の石材が平行に並んでいます。おそらく横穴式石室が埋まっている可能性が高いです。

A号墳石室正面

A号墳奧側から

A号墳、山道上に石室露出

A号墳の50m先の山道に石材露出

仮称H号墳、平行する二列の石列

仮称H号墳山道奧から、向こうにA号墳

 仮称H号墳からさらに登っていくと、道が二つに分かれ、前方の斜面を登っていくと、G、F号墳があります。ともに小型の横穴式石室の奥壁付近が残存しています。残っている石材は表面を平らに整えていて、丁寧に造られています。

G号墳石室正面

G号墳奥壁

F号墳石室正面

F号墳奥壁付近

 F号墳から山道を尾根まで登り、尾根伝いに東へ進むと、B、C号墳があります。B号墳は、小型の横穴式石室の奧側が良く残っています。C号墳は、小型の石室が崩壊し、玄室に石材が落下しています。

B号墳石室正面

B号墳奥壁

C号墳石室正面

C号墳石室左側から

 尾根伝いにさらに東へ進むと、D、E号墳があります。D号墳は、最も大きく、保存状態の良い横穴式石室が開口しています。充分な幅があるので右片袖式に造っています。

D号墳石室正面

D号墳玄室奥壁

D号墳奧から、右片袖式?

D号墳左側から

 すぐそばにあるE号墳は無袖式のようです。玄室奧側の天井石がはずされているので、内部は明るいですが、狭いです。

E号墳石室正面

E号墳玄室奥壁

E号墳左側から


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