掘ってみたら想定外の大型石室出現
■岡山県岡山市瀬戸町塩納・勘定口1号墳
2012年5月19日 現地説明会/岡山市教育委員会
美作岡山道路の建設工事に先立ち、1号墳が調査されました。調査前は石室の一部が埋まった状態で露出している程度だったため、残存状態は良くないと思われていましたが、意外にも大型の横穴式石室が姿を現しました。全長7m、玄室長4m、幅1.8m、高さ2.2mの無袖式で、天井石を失っていますが側壁は良く残っています。墳丘はほとんど残って居ませんが、盛り土の内部に崩落防止のための石列が残っていました。石室内にはこれまた意外にも副葬品が多く残されており、須恵器や耳環などが玄室内から多数見つかりました。閉塞石の位置には甑がひっくり返した形で置かれていて、何らかの葬送儀礼のためと思われます。また、1号墳のすぐ背後で3号墳が見つかりました。径7mの円墳と思われ、小サイズの横穴式石室の一部が残っていました。
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