兵庫県加西市・亀山古墳

山頂に築かれた径50mの大型円墳


●兵庫県加西市 亀山古墳

●2004年3月14日 現地説明会/加西市教育委員会(応援/京都府立大学)

 亀山古墳は5世紀後半に築かれた円墳で、昭和12年の調査で埋葬施設2基と甲冑、刀剣類、鏡が出土しており、玉丘古墳に続く時期の首長墓と考えられています。今回の調査は過去の調査で不明だった点も含めて古墳の全容を明らかにする全面調査になります。墳丘は玉丘古墳を見下ろす標高163mの山頂の岩盤を削って造られた径50mの円墳で裾には円筒埴輪が巡っていました。埋葬施設は墳頂の岩盤を堀抜いた土坑墓2基で、うち1基はその上に7枚の蓋石がありました。5世紀後半、地方では首長墓としての前方後円墳があまり築かれなくなりますが、亀山古墳では当時の支配地域が一望のもとに見晴らせる場所に大型円墳が築かれていて、この時期の首長墓のありかたを知る上で大変貴重な成果が得られました。

第1主体部、2段土坑に石蓋をかぶせている。右上に玉丘古墳が見えます

墳丘裾で検出された見事な円筒埴輪列、岩盤に溝を掘って並べています


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