滋賀県大津市春日山古墳群D支群西地区 


 大津市真野の堅田丘陵先端部に広く分布する滋賀県最大の群集墳で、現在230基以上が確認されていますが、過去に破壊されたもの、未発見の物を加えると、総数は250基を越えそうです。尾根ごとに分布のまとまりがあって、古墳の様相が違っており、それぞれ、ABCDEFGIJ支群に分類されています。このうち、E支群が国史跡に指定されています。これまで全体を見学するのは、なかなか困難でしたが、最近古墳群を取り込むように県立春日山公園ができたために、非常に見学し易くなりました。ただし、一般向けに見学しやすく整備されているのは、G-1号墳、I-5号墳の2基だけで、他の古墳を見学するには、古墳検定3級以上が必要です。 【管理人推薦】

 

D支群西地区

 11号墳の西の小高い丘陵上に多数の古墳が密集していますが、北半分はほとんどが陥没した小古墳で、古墳名の識別も困難です。11号墳のすぐ西斜面上にある12号墳は径12mの円墳で、横穴式石室の奥壁が抜かれて、通り抜け状態です。玄室サイズ3.34m×1.56m×1.46mの左片袖式で、天井石はかろうじて1枚だけ残っています。北側に下ると、39号墳があり、側壁の一部が残っています。その西の47号墳は石材が散乱。

D-12号墳石室正面

D-12号墳石室奧から

D-39号墳

D-47号墳

 12号墳の西隣り、D支群の中心に位置するのが13号墳で、群中唯一の丁字形石室が残っています。径15mの円墳で、玄室長1.6m!、幅5.13m!、高さ1.6m、羨道はほとんど破壊されていますが現存長0.9m、高さ0.76mの超両袖式です。これほど極端な丁字形も珍しく、奥行きと幅の長さが逆転しているというよりも、一つの石室に玄室を二つ造ったという印象です。

D-13号墳石室正面

D-13号墳、玄門のすぐ前に奥壁が・・・

D-13号墳、右側壁方向

D-13号墳、左側壁方向

 13号墳より北側には墳丘がまともに残っている古墳はほとんどなく、39号墳の北の山道沿いにある22号墳のみが唯一崩壊した石室が露出しています。玄室は天井が落ち込んでいて、サイズは1.85m×1.4m、羨道長1.8mの右片袖式です。その他の19〜21、25〜28、36〜38、40〜44号墳はすべて小円墳で陥没坑に石材が散乱する程度です。

D-22号墳石室正面側

D-22号墳玄室、左に見上げ石

 13号墳の南隣りにある14号墳は、径14mの円墳で、大きな横穴式石室が露出していますが、ここも奥壁が完全に失われて通り抜けできます。それにしてもD支群には奥壁が抜かれた石室が多い。玄室は4.8m×1.72m×2.17m、羨道は失われています。

D-14号墳石室奥壁側

D-14号墳石室正面側

D-14号墳玄室内部

D-14号墳玄室奧から

 14号墳の南隣りにある15号墳は、径16mの円墳で、横穴式石室が露出し、奥壁近くの側壁が開口しています。玄室サイズ3.46m×1.61m×1.22以上、羨道サイズ1.32m×0.79m以上、床面は半分くらい埋まっていそうです。小円墳の34号墳をはさんで丘陵の南端にある16号墳は径14mの円墳で、横穴式石室が露出。天井が崩壊し、内部はかなり埋まっています。玄室長2.96m、幅1.52mの規模です。

D-15号墳石室、左側壁が開口

D-15号墳石室内部、右が奥壁

D-15号墳石室内部、玄門方向

D-16号墳石室正面

D-16号墳石室右側壁側より

D-16号墳石室内部、左が奥壁

 16号墳から南に進むと、鞍部を挟んだ小丘陵の端に30号墳があります。径14mの円墳で、墳頂に巨大な天井石が露出。1個だけ、この状態で残っているのが摩訶不思議です。この30号墳がD支群の南限で、ここから東に進むとF支群があります。

D-30号墳天井石露出

D-30号墳天井石を横から


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