福岡県北九州市北部(小倉北区)の古墳


日明一本松塚古墳 【管理人推薦】【装飾古墳】【市史跡】

 北九州市小倉北区日明三丁目11、日明小学校すぐ南の住宅地の中にあります。径15mほどの円墳と思われますが、墳丘は大きく改変されていて、しかも石室が道路の反対側に開口しているので、羨道が道路の下を通っていることになります(いいのか!?)。しかし、横穴式石室は意外にも完存していて、全長7.5m、後室長2m、幅2.4m、高さ2.5m、前室長1.6m、幅1.4m、高さ2.26mの複室構造で、前後室とも、ほぼ正方形の平面プランです。奥壁の鏡石は2.1m×2.5mの巨大な花崗岩の一枚石で、向かってやや右寄りに放射線状の赤色の装飾文様がベンガラで描かれています。六世紀末頃の築造と思われます。市内では残存する唯一の装飾古墳で、普段は保存のため施錠されていますが、教育委員会文化財課へ申し込めば見学できます。「いのちのたび博物館」に石室の実物大模型があります。

道路を挟んで右側に墳丘、左側に石室入口がある

石室開口部

後室奥壁、巨大な鏡石一杯に放射線状の装飾文様が描かれている

前室、壁画がすでに見えています

玄門部左側、狭くて全景が写せません


篠崎八幡神社古墳群

 北九州市小倉北区篠崎一丁目7の篠崎八幡神社北側の林の中に3基の古墳が残されています。1号墳は近くの道路工事で調査後消滅しましたが、石室だけが、現在地に移築されました。両袖式石室の基底部がフェンスの中に保存されています。2号墳は径8mの低い墳丘が現状保存、3号墳は径30mの大きな円墳ですが、社殿で半分削られています。

1号墳石室

1号墳石室奧から

2号墳

3号墳、反対側が神社で削られている


東宮ノ尾古墳群

 北九州市小倉北区篠崎二丁目33の篠崎緑地に東宮ノ尾古墳群5基が残されています。六世紀代の横穴式石室墳1基、五世紀代の石棺系石室墳4基からなりますが、主体部はすべて埋められていて、標識もないので、どれがどれやらさっぱりわかりません。石棺系石室とは、畿内系竪穴式石室と地元九州系石棺とを組み合わせたハイブリッド石室らしいです。

最も上の2基

その下の1基

下の道沿いの斜面に1基

下の道の向い側にも1基、これが横穴式石室墳っぽい


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