岡山県倉敷市(旧清音村・真備町)の古墳


倉敷市(旧清音村)

峠古墳群 【管理人推薦】

 倉敷市旧清音村三因の福山西斜面に密集する約200基の三因千塚古墳群のうち、峠地区の支群67基は見学しやすく整備されています。最下部の4基は県道工事にともない、移築され、歴史広場として整備されています。県道の上側も山林の中に見学コースが整備されていて、開口している石室も多く、見学しやすくなっています。移築された峠1〜3号墳はいずれも全長5.5〜7.3mの無袖式横穴式石室を持ち、半円の周溝で区画された円墳です。

 歴史広場の古墳

歴史広場に移築された1、2、3号墳

1号墳石室

2号墳石室

3号墳第1石室

3号墳墳丘横にある第2石室

9号墳

 県道上側山林内の古墳

27号墳

40号墳


倉敷市(旧真備町)

箭田大塚古墳 【管理人特選】【国史跡】

 旧真備町箭田の県道54号線沿い、まきび病院前にあります。径54m、高さ7mの大型円墳で、造り出し、周濠をもちます。超大型の横穴式石室は全長19.1m、玄室長8.4m、幅3m、高さ3.8m、羨道長10.7m、幅2.3m、高さ2.4mの両袖式で内部には2基の箱式石棺があります。こうもり塚と石室規模は同等ですが、墳形や石棺にランクの差を感じます。

古墳正面

石室正面

羨道

玄室奥壁

玄室奥壁前の石棺

玄門と手前側の石棺


二万大塚古墳 【市史跡】

 近年継続して調査されている全長10m以上の大型石室をもつ前方後円墳。石室はシートで厳重に封印されており現在見学できません。最近、多人数の見学者が来た痕跡が・・・。


勝負砂古墳 【県史跡】

 真備町下二万字勝負砂、二万大塚古墳の東400mにある全長42mの帆立貝式古墳で、2007年の調査で、後円部から竪穴式石室を検出しました。内法寸法は3.59×1.2×0.6mで、床には円礫が敷かれ、側壁は角礫を積み上げ、天井石は8枚、一部に木材の痕跡も見られます。石室を構築してから墳丘を盛っているため、墳頂から石室床面まで4mもあります。この深さが石室を盗掘から防いでくれました。土砂も一部しか流入してなかったため、石室内は副葬品が埋葬状態のままで出土しました。東端では、頭骨、歯、銅鏡とそれを包む有機物、中央付近では、鉄刀、鉄鏃、砥石、土器、西側には、短甲、馬具一式などが置かれていました。馬具の中には、国内では例がない、透かし入りの飾りが見つかっています。副葬品や石室の構築方法は朝鮮半島南部に由来しており、被葬者は海外ともつながりを持つ五世紀後半の武人的性格をもった有力者と考えられます。

石室は、こんなに深く築かれています

石室内部の副葬品出土状況、下が東

墳丘、手前が前方部

東端の人骨と銅鏡

西端から出土した短甲と馬具、鉄鏃

中央部の鉄刀、鉄鏃、砥石、土器


<ホームへ戻る>

 

inserted by FC2 system