三重県明和町・小金3号墳

伊勢南部の典型的な横穴式石室が完存


小金3号墳(三重県明和町池村) 

 現地説明会2008年10月19日/三重県教育委員会・三重県埋蔵文化財センター

 宮川用水第二期土地改良事業にともなう調査で、小金3号墳からほぼ完存する横穴式石室が見つかりました。墳丘は周溝を伴う径18mの円墳で、石室は全長8.2m、玄室長4.5m、幅1.1m、高さ1.7mの両袖式ですが、袖部は申し訳程度しかなく、小型の石材を積み上げた非常に細長い石室です。天井が奧ほど高くなっており、これらの特徴は南勢地域の六世紀後半〜七世紀初め頃の石室に良く見られることから、小金3号墳も同時期の築造と推定されます。同じ調査区で高塚4、5、6号墳の調査も行われていますが(今回非公開)、円墳群だと思われていたのが、すべて方墳であることが判明しました。

墳丘と周溝

石室開口部、全員ヘルメット着用

玄室の天井石を外したところ

同時に調査された高塚4号墳、方墳でした


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