湖南市園養山古墳群B支群北地区


 園養山古墳群は、湖南市三雲の園養山東山麓に位置する群集墳で、現在190基の古墳が確認されていますが、実際には200基を越えると思われます。大きく4支群に分けられますが、ほとんどが尾根筋に沿って築かれているため、尾根毎にさらに小さな支群に分けられそうです。古墳の数が多いため、横穴式石室が見学できる古墳に絞って紹介していきますが、古墳の詳細な分布図は、甲賀市教育委員会が2008年に発行した「甲賀の横穴式石室」を参照してください。

B-1支群

 B支群は、A支群の南にあり、林道沿いに伸びる幅広の尾根上とその周辺に密集する74基の古墳で構成されています。B-1支群は幅広の尾根の東隣りの細長い尾根に一直線に築かれた60〜75号墳からなり、長さは300mにもなります。最高所にある60号墳は、天井石を失った石室が露出しています。すぐ下の61号墳は墳丘はほとんど流失していますが、かなり大型の石室が開口。玄室は3.6m×2.1m×2.6m、羨道幅1.23mの右片袖式で、羨道は全壊していますが、玄室は良好に残っています。その下の62号墳は天井石を失った石室が露出しています。玄室は3.1m×1.8m×1.08m、羨道幅1.05mの右片袖式です。

60号墳

60号墳

61号墳

61号墳

62号墳

62号墳奥壁

 63号墳は石材露出。64号墳は小石室がわずかに露出。65号墳は石材が石室の形に並んでいます。66号墳は天井を失った石室が露出。玄室幅1.6mです。67号墳は石室がわずかに開口、とても入れそうにありませんが、玄室は3.15m×1.98m×1.7m、羨道幅1.1mの右片袖式で、内部は完存してるそうです。68号墳は石材が散乱しています。

63号墳

64号墳、石室

65号墳、石材が石室の形に並ぶ

66号墳石室

67号墳石室内部

68号墳

 69号墳は天井石を失った石室が露出、玄室幅1mで、持ち送りがあります。もっとも麓の70〜75号墳は、いずれも保存状態が良くなく、崩壊した石材の一部が露出しています。

69号墳

70号墳

71号墳

72号墳石室

73号墳石室内部

74号墳

75号墳

B-3支群

 B-1支群の南の幅広の尾根の標高上部、林道北側の緩やかな尾根筋に沿って分布し、81〜99号墳からなります。最上部の81号墳は、天井石を失った石室が露出、玄室長3.16m、幅1.83mの規模で内部は埋没しています。82、83号墳は小墳丘のみ。84号墳は天井部が開口していますが、内部は良く保存されています。玄室長2.92m、幅1.7m、羨道幅1.02mの右片袖式で、持ち送りがかなりあります。85号墳は、完全に天井石を失った石室が露出、羨道も崩壊していますが、かろうじて玄室は残されています。玄室長3.56m、幅1.85m、羨道長3m、幅0.9mの右片袖式で、持ち送りは急です。86、87号墳は、墳丘が陥没し、石材が散乱しています。

81号墳

84号墳、天井が開口

84号墳、玄室奥壁

85号墳

85号墳、玄室奥壁

87号墳、石材露出

 88号墳は、径17mの大きな円墳ですが、石室は天井部がわずかに開口。内部は完存のようです。89号墳は天井を失った石室の一部が見えています。90号墳は内部の埋まった石室が露出。91号墳は尾根の先端にあり、石材の一部が露出しています。94号墳は、88号墳の墳丘の傍らにあり、小石室が開口しています。玄室幅0.85m、高さ1.1mの無袖式で、玄室は良く残されています。

88号墳天井開口部

88号墳、奥壁方向

89号墳

90号墳、羨道入口付近

90号墳、玄室付近

91号墳、石材露出

94号墳、88号墳の傍らに小石室開口

94号墳、玄室奥壁


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