湖南市園養山古墳群B支群南地区


 園養山古墳群は、湖南市三雲の園養山東山麓に位置する群集墳で、現在190基の古墳が確認されていますが、実際には200基を越えると思われます。大きく4支群に分けられますが、ほとんどが尾根筋に沿って築かれているため、尾根毎にさらに小さな支群に分けられそうです。古墳の数が多いため、横穴式石室が見学できる古墳に絞って紹介していきますが、古墳の詳細な分布図は、甲賀市教育委員会が2008年に発行した「甲賀の横穴式石室」を参照してください。

B-5支群

 91号墳から下の緩やかな斜面に文字通り密集している110〜133号墳からなります。110号墳は東斜面にあり、天井がわずかに開口、小石室ですが内部は完存していそうです。111、112号墳は東の麓近くにあり、ともに石材が散乱している程度です。114号墳は西の林道沿いにあり、石材散乱。その南にある118号墳は林道沿いに石室が開口。ほぼ完存していて、内部も見学容易です。玄室は2.42m×1.5m×1.95m、羨道幅0.88mの右片袖式です。

110号墳開口部

110号墳玄室奥壁

111号墳

112号墳

114号墳

118号墳、林道沿い開口

118号墳玄室奥壁

118号墳奧から

 118号墳の南にある119号墳は石室の一部が天井を失って露出。ほぼ中央に並ぶ125、126号墳は共に天井を失った石室が露出しています。128号墳石室も天井石を失っていますが、比較的保存が良い状態です。玄室長3.1m、幅1.7mの規模です。南端の林道沿いに西から131〜133号墳が並んでいます。いずれも林道に一部破壊されて石材が露出し、132号墳は側壁奥壁が残っています。

119号墳、石室露出

125号墳、石室露出

126号墳、石室露出

128号墳、石室露出

128号墳玄室奥壁

131号墳、石材露出

132号墳林道沿いに石室露出

133号墳林道沿いに石材露出


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