湖南市園養山古墳群C支群東地区


 園養山古墳群は、湖南市三雲の園養山東山麓に位置する群集墳で、現在190基の古墳が確認されていますが、実際には200基を越えると思われます。大きく4支群に分けられますが、ほとんどが尾根筋に沿って築かれているため、尾根毎にさらに小さな支群に分けられそうです。古墳の数が多いため、横穴式石室が見学できる古墳に絞って紹介していきますが、古墳の詳細な分布図は、甲賀市教育委員会が2008年に発行した「甲賀の横穴式石室」を参照してください。

C-2支群

 C-1支群のあるゆるやかな尾根の東斜面にあり、148〜158号墳が狭い範囲に密集しています。古墳群の中でも、最大級の石室が残り、しかも比較的見学し易いため、おすすめのエリアです。150号墳は、園養山最大の巨石墳で、玄室は3.47m×1.7m×2.1m、羨道は3.4m×1.24m×1.3mの両袖式です。羨道先端が崩れていますが保存状態は良好。他の多くの石室と違って側壁は垂直に立ち上がり、表面も平滑に削っています。

150号墳開口部、崩れた羨道天井石がでかい

150号墳羨道

150号墳玄室奥壁

150号墳奧から

 151号墳は墳丘、石室ともに完存しています。石室は151号墳よりは規模、石材とも小さめですが、玄室は3.02m×1.7m×1.85m、羨道は2.43m×1.05m×1.2mの両袖式で、側壁にはやや持ち送りがあります。

151号墳開口部

151号墳羨道

151号墳玄室奥壁

151号墳奧から

 152号墳は151号墳の東にあり、天井石を失った石室が露出しています。玄室長3.6m、幅1.6mで、羨道部は崩壊しています。東隣の153号墳は、石室の玄室だけが残っています。玄室長2.36m、幅1.47m、高さ1.5m以上の両袖式で、側壁をやや持ち送っています。152号墳の斜面下にある154号墳は、天井石を失った石室が露出、内部に土砂が流入しています。玄室規模2.25m×0.86mの無袖式です。

152号墳玄室

152号墳羨道部

153号墳

153号墳

154号墳


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