湖南市園養山古墳群C支群西地区


 園養山古墳群は、湖南市三雲の園養山東山麓に位置する群集墳で、現在190基の古墳が確認されていますが、実際には200基を越えると思われます。大きく4支群に分けられますが、ほとんどが尾根筋に沿って築かれているため、尾根毎にさらに小さな支群に分けられそうです。古墳の数が多いため、横穴式石室が見学できる古墳に絞って紹介していきますが、古墳の詳細な分布図は、甲賀市教育委員会が2008年に発行した「甲賀の横穴式石室」を参照してください。

C-1支群

 C支群は、B支群から谷川をはさんで南の尾根にあり、134〜161号墳の28基で構成されています。B支群の118号墳の前から林道が南へ分岐しており、谷間を渡ってすぐ正面の林の中へ入った右側の北向き斜面にC-1支群が、ほぼ二列で東西に並んでいます。134〜147号墳からなります。林に入ってすぐの141号墳は、石材の一部が露出。西へ斜面を登っていった140号墳は小規模ながら、石室が完存。玄室は3.4m×1.34m×1.1m、羨道は2.92m×0.82mの右片袖式です。139号墳は、石材が一部露出。138号墳は、天井を失った石室が露出、玄室は3.42m×1.7m×1.58m、羨道は1.6m×0.83mの右片袖式です。137号墳は、玄室の天井が開口。内部は良好に残っていて、持ち送りはかなり急です。玄室は2.8m×1.66m×1.7m、羨道は1.8m×1.1mの右片袖式です。

141号墳

140号墳石室開口部

140号墳石室内部、良好に残る

139号墳

138号墳石室正面から

138号墳玄室

137号墳、天井が開口

137号墳玄室奥壁

 136号墳は、天井石の一部が失われていますが、それ以外は完存。玄室は2.83m×1.62m×1.3m、羨道は1.9m×1.1mの右片袖式で、石材が他とくらべてやや大きめです。135号墳は石材散乱。134号墳は石室内部が完全に埋まっています。ここから山側の列に移り、東方向へ折り返すと、142号墳は石材散乱。143号墳は石材が一部露出していますが、内部は殆ど埋没。147号墳は石材が一部露出しています。

136号墳

136号墳石室開口部

135号墳石室内部、良好に残る

134号墳

142号墳

143号墳


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