大型前方後円墳の後円部の構造が判明


■静岡県浜松市天竜区「光明山古墳」

 2018年4月29日 現地説明会/浜松市文化財課

 

 光明山古墳は全長82m、五世紀中頃の県内でも屈指の大型前方後円墳です。遠江から信州へ抜ける街道の分岐路を見下ろす丘陵上に築かれた首長墓です。今回、初めて発掘調査が行われ、後円部の三方向にトレンチが設定されました。墳丘は二段築成で、テラスには円筒埴輪、朝顔形埴輪が並べられていました。北側のトレンチでは上段の葺石が完璧に残っていて、目地を境にびっしりと石に覆われていました。また、東側のトレンチでは、基底石とテラスの埴輪が検出されました。今回の調査により、古墳の構造が畿内の前方後円墳と共通することが明確になりました。ヤマト政権との強い結びつきが考えられます。

後円部北側トレンチ

後円部北側トレンチ、葺石と目地が完璧に残る

後円部東側トレンチ

後円部東側トレンチ上段の葺石とテラスの円筒埴輪


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