大分県国東市の古墳


伊美鬼塚古墳 【管理人推薦】【国史跡】【装飾古墳】

 国東市国見町中2428-1、国道213号線のトンネル出口に標識があり、そこから山道を登っていった山頂近くの南斜面にあります。養鶏場のすぐ先です。南北13.4m、東西10.2mの円墳で、馬蹄形の周溝が巡ります。横穴式石室は全長8.5m、玄室長3.8m、幅2.3m、高さ1.95m、羨道長4.2m、幅1.5mの両袖式で、斜面に築かれているため、玄室半分地下に埋まっています。奥壁は左右に二枚鏡石を並べ、やや内傾させています。床目にには敷石が復元されています。石室は普段施錠されていますが、教育委員会へ申し込めば鍵を開けてもらえます。

美しく整備された墳丘

横穴式石室羨道

玄室奥壁

奧から

 玄室内の奥壁と左右側壁の三ヶ所に線刻画が描かれています。奥壁向かって右側の鏡石には樹木、木の葉、船に乗った人物、簗が描かれているとされていますが、落書きが多く識別は困難です。左側壁の奧より上側の石材には向かい合う二羽の鶏冠のある鳥が良好に残っています。右側壁には多数の鳥、木の葉、樹木、櫓をもった人物が描かれていますが、いくつかの左向きの鳥が確認できます。

奥壁の船に乗った人物(右)と簗?(左)

奥壁の線刻画図

 

左側壁の向かい合う二羽の鶏冠のある鳥

右側壁の鳥


狐塚古墳 【県史跡】

 国東市国東町富来浦、国道213号線沿いにあります。伊予灘を望む径45mの円墳に見えますが、南西側に前方部の痕跡があり、帆立貝式古墳の可能性が高いです。周溝、葺石があります。発掘調査で明らかになった埋葬施設は二重構造の組合せ式箱式石棺で、内側に扁平な割石、外側に厚めの石を立て並べる特殊な構造をしています。

 


番所ヶ鼻1号墳 【市史跡】

 国東市国東町北江、国道213号線沿い国東自動車学校の東となりにあります。全長33m、後円部径15mの前方後円墳とされていますが、前方部の一部が道路で削られています。箱式石棺の一部と思われる石片が見つかっています。

 


釈迦堂横穴古墳(あねえど古墳) 【市史跡】

 国東市武蔵町内田、古市。県道55号線なかよし(武蔵東小学校)交差点の真北の山裾の崖にあります。終末期の横穴墓群で、南、中央、東の三支群に分かれています。道路沿いの横穴群は崖がかなり削れて保存状態は良くありません。うち、一室に後世の釈迦三尊像が安置されています。

整備されていない

かなり崩壊している


今市横穴墓群

 国東市武蔵町成吉。武蔵中学校南側の県道55号線沿いの崖面の広い範囲にあります。毘沙門天堂の裏あたりに最も密集していますが、多くは内部に石仏が置かれ、信仰の場として二次利用されています。

整備されていない

かなり崩壊している


塚山古墳 【県史跡】

 国東市安岐町塩屋、国道213号線安岐商店街入口交差点から県道34号線を北へ200mほど行った西側にあります。資料には下円上方墳となっていますが、本当でしょうか?横穴式石室は全長5m、玄室長1.8m、幅3m、高さ4.5m、平面形は丁字で、極端に高い天井を持っています。しかし現在、羨道が崩壊していて、ネットで塞がれて入れないようになっています。

本当に下円上方墳か?

横穴式石室実測図、天井が高い

羨道部

玄門部


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