福岡県久留米市の古墳


日輪寺古墳 【管理人推薦】【装飾古墳】【国史跡】

 久留米市京町279-1の日輪寺境内にあります。全長50mの前方後円墳ですが、周囲をかなり削られています。主体部はくびれ部付近に開口する横穴式石室で、上部と羨道は失われています。玄室長3.1m、幅2.3mの両袖式で、奧・側壁は緑泥片岩の割石を平積みし、袖部は安山岩の板石を立てています。玄室の周壁下部には阿蘇熔結凝灰岩の板石を組み合わせて石障を巡らせています。また、床には板石を敷き詰めています。装飾は奧・側壁の石障の上部に鍵手紋と同心円紋を線刻しています。また、左側壁の石障には4個の方形突起を作り出しています。

門のすぐ後ろが墳丘

石室前側から

石室奧側から

右側壁と石障

奥壁と石障

左側壁石障の装飾、同心円紋・鍵手紋・方形突起


木塚古墳

 久留米市善導寺町木塚、木塚自治会館の東100m、牛小屋の東の農家庭先にあります。筑後川左岸の自然堤防上に築かれた全長48mの前方後円墳ですが、墳丘はほとんど失われ、本来のくびれ部に当たる位置に横穴式石室の玄室部分が完全に露出しています。玄室長2.4m、幅0.95m、高さ1.6m、内部は板石を小口積みしており、赤く塗られています。

横穴式石室が露出

石室正面、状態は良くない

石室内部、赤い

石室裏側、物置化している


礫山古墳

 久留米市御井町297-4、高良山へ登る道路の第4カーブの東側にあります。覆屋の中に、岩盤を舟形にくり抜いた棺(磐棺)が4基並んでいて、平石を蓋にしています。すべてに石枕が作り付けられていますが、中の2基と両端の2基とで向きが違っています。内部には赤色顔料が一部残っていますが、この色合いは水銀朱かもしれません。

古墳の覆屋

4基の石棺が並ぶ

横方向から

内部に残る赤色顔料


祇園山古墳 【県史跡】

 久留米市御井町299-219、高良山へ向かう道を、九州道の高架をくぐってすぐ右折し、側道の突き当たりにあります。前期に築かれた一辺23mの方墳で、葺石があります。埋葬施設は箱式石棺で、内部には朱が塗られていました。墳丘の外周から甕棺墓3、石蓋土壙墓32、箱式石棺墓7、竪穴式石室13、不明7基の埋葬施設が見つかっています。

高速道路横に保存

主体部の箱式石棺


大谷古墳群

 久留米市高良内町875-1、八幡宮境内とその周辺にあります。1号墳(高良内古墳)は鳥居のすぐわきにある径18mの円墳で、主体部は複室構造の横穴式石室です。玄室は円形に近い平面プランで、天井もドーム状ですが、現在は埋め戻されて、天井石が露出しています。

神社境内に保存

天井石が露出

 すぐそばの公民館裏にある3号墳は径30mの大きな円墳ですが、墳丘は周囲をかなり削られていて、内部が埋まった石室の一部が露出しています。もう1基、2号墳があると思われますが、説明板には書かれていません。

墳丘はかなり削られている

石室の一部が露出


釜口古墳

 久留米市高良内町4030-1、久留米市斎場の敷地内に保存されています。斎場の建設時に発見された径10mの円墳で、主体部は横穴式石室ですが埋め戻されています。玄室長2.2m、幅1.7m、羨道は長さ1.5mでハの字に開いています。六世紀末〜七世紀初めの築造です。

墳丘、斎場の庭園の一部となっています

石室実測図


藤山甲塚古墳

 久留米市藤山町、県道752号線沿い、甲塚バス停のすぐ南の丘陵上にあります。全長70m、後円部径57mの帆立貝式古墳で、葺石、埴輪を伴います。主体部は後円部中央にある横穴式石室で、玄室長2.75m、幅2.35m、高さ2.2m、羨道長2.5m、幅1mの両袖式、奧側壁は緑泥片岩を平積みし、下部には砂岩の板石の石障が巡っています。実測図を見ると、日輪寺古墳石室に似ています。現在は残念ながら埋め戻されています。

墳丘

石室実測図


浦山古墳 【管理人推薦】【装飾古墳】【国史跡】

 久留米市上津町浦山1386-22、成田不動尊(大きな観音像が目印)境内にある推定全長80m、後円部径64mの五世紀後半の帆立貝式古墳です。埋葬施設は長さ2.8m、幅1.5m、高さ2mの横穴式石室で、内部に妻入横口式家形石棺が安置されています。装飾は石棺の内面の奥壁と両側壁に直弧紋と同心円紋、前壁の内外面に鍵手紋を線刻しています。また、内面には赤色顔料が塗られています。埋葬施設は覆屋の中に保存されており、寺の受付に見学を申し込めば、鍵と懐中電灯を一緒に貸し出してくれます。

後円部上の覆屋

横穴式石室、前壁部が開口

石室内部の横口式家形石棺

石棺内部、奧。側壁の線刻

向かって左側壁の直弧紋と同心円紋

右側壁の直弧紋と同心円紋


極楽寺古墳群 【市史跡】

 久留米市上津町の極楽寺周辺にあります。1号墳は寺の南東の道沿いにあり、径20mの円墳で、馬蹄形の周溝が巡らされています。主体部は複室構造の横穴式石室ですが、現在は墳丘裾に石材が露出しています。寺の中にある2号墳は径20mの円墳で、周溝はありません。

分布図

1号墳

1号墳の露出した石材

2号墳


権現塚古墳 【国史跡】

 

 久留米市大善寺町の県道23号線沿いにあり、となりの御塚古墳とあわせて史跡公園となっています。二重周濠を巡らせた径55mの大型円墳で、外濠の径は150mにもなります。九州の円墳としては二番目の大きさです。埋葬施設は未調査ですが、出土した埴輪から五世紀末〜六世紀前半の築造と見られ、御塚古墳とほぼ同時期に築造されたと思われます。出土した人物埴輪は市指定文化財となっています。

外濠

墳丘、大きさの割に現状は低いです。

御塚古墳 【国史跡】

 権現塚古墳のとなりにあります。墳丘長78m、後円部径67m、周濠を含めた全長120m以上の帆立貝式古墳で、三重の周濠が巡りますが、前方部が県道と西鉄にかかっています。三重の周濠は深さが揃えられており、途中陸橋が設けられています。江戸時代の記録ではかつて石人があったようです。出土した埴輪などから権現塚に先行する5世紀後半の築造と思われます。

外濠

墳丘、大きさの割に現状は低いです。


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