愛媛県松山市・東温市(旧川内町)の古墳


八ツ塚古墳群 【市史跡】

 松山市西野町・恵原町、くたに幼稚園周辺に点在します。現存8基からなる群集墳で、1、3、5、8号墳が円墳、2、4、7号墳が方墳です。主体部はいずれも横穴式石室と見られ、1、2、8号墳には石材が露出しています。

1号墳

2号墳

8号墳

手前から7、6、5号墳(おそらく)


高月山2号墳

 松山市勝岡町にありましたが、発掘調査後、松山市南斎院町の松山考古館前に移築復元されました。古墳は16m×10mの長方形墳で、主体部は板石を組み合わせた箱式石棺でした。石棺に沿って鉄剣、鉄斧が副葬され、周溝内からは銅鏃、土師器壷が出土しています。四世紀末〜五世紀初頭の築造です。


瀬戸風峠4号墳

 松山市の北東丘陵部標高230mに存在する横穴式石室墳でしたが、調査時、すでに大きく破壊されていて、墳丘は不明です。石室は現在松山市考古館の建物内に移築展示されています。全長5.1m、玄室長2.7m、幅1.6m、現存高0.9mの規模で、仕切石で区画した屍床の床面には木炭を敷き詰め、その上に人骨や土師器、鉄製品、勾玉などが置かれていました。


難波奥谷古墳 【管理人推薦】【県史跡】

 松山市北条庄、丘陵斜面の蜜柑畑の中にあります。墳形は不明ですが、径20mくらいの円墳か方墳と思われます。南東に県下最大の横穴式石室が開口。全長12.2m、玄室長6m、幅2.1m、高さ2.5m、羨道長6.2m、幅1.36m、高さ1.8mの両袖式で、巨石を使用し、側壁は垂直に近い堂々たる大型石室です。全体が左に傾いていて、かなり危険な状態です。

古墳正面

羨道

玄室奥壁

奥から玄門部


鎌大師古墳

 松山市北条下難波甲1064、寺院の境内にあります。墳丘はかなり削られていますが、横穴式石室は全長5mほどの小規模なもので良く残っています。

古墳正面

石室内部


川上神社古墳 【管理人推薦】【県史跡】

 東温市旧川内町南方川上474、川上神社本殿裏にあります。39m×22mの規模で墳形は不明です。東西2基の横穴式石室が存在していますが西石室は開口していません。東石室は全長7m、玄室長2.65m、幅2.1m、高さ2.2mの両袖式で、玄室は巨石を使用した見事な構造です。羨道はかなり埋まっているため正確な規模は不明です。七世紀中頃の築造で、馬具が出土しています。

東石室

羨道

玄室奥壁

玄室、奥から玄門部


<ホームへ戻る>

 

inserted by FC2 system