岐阜県本巣市船来山古墳群


船来山古墳群

 本巣市上保の船来山全体に広く分布する古墳群で、291基からなります。南麓の道の駅富有柿の里に隣接して古墳と柿の館があり、そのそばに、154号墳と272号墳の石室が移築されています。154号墳は、尾根上に存在した円墳で、六世紀中頃の築造。右片袖式の横穴式石室には組合せ式石棺が奥壁に沿って横向きに置かれ、奥壁との隙間に土器や鉄器がぎっしりと詰め込まれていました。

横穴式石室玄室奥壁、副葬品も復元

右側から

 272号墳は竪穴系横口式石室が赤彩古墳の館の中に移築され、年二回の公開日のみ見学できます。古墳はO支群の南向き斜面にある円墳で、天井部が失われていましたが、未盗掘に近い状態でした。玄室は5×2mの羽子板形で、左片袖式。羨道から一段下っています。玄室内部は天井も含め完全に赤く塗られていました。O支群で隣接する19、274号墳の石室にも赤色顔料が残っています。

石室が保存されている赤彩古墳の館

石室実測図

真赤に塗られた右側壁

石材に残る赤色顔料

 富有柿センターの裏に遊歩道があり、そこを登っていくと、中腹に62号墳があります。全長40m以上の前方後円墳で、葺石があります。前方部が低いので、前期古墳と推定されています。

 

 62号墳から谷間を挟んで東の尾根筋の中腹に円墳があります。また、そこから尾根上まで登ると、東屋があり、そこに2基の円墳があります。

No.8のバスケット横にある円墳

尾根上にある円墳

東屋横にある円墳

 古墳と柿の館から東へ200m進むと、山沿いに墓地があります。その奧の竹林の中に285号墳の横穴式石室天井石が露出しています。入口が埋まっていて、内部は隙間から覗くしか有りません。

285号墳石室

石室内部

 さらに東へ200m、弥勒寺の裏の墓地に81、68号墳が並んでいます。ともに径15mほどの円墳と思われますが、墳丘はかなり改変されて、墳丘上に墓が建てられています。

81号墳

68号墳

 弥勒寺の南400m、船来山のほぼ中央西側麓に北野神社があり、その裏山にO支群があります。坂道を上りきったところに58号墳の横穴式石室が露出しています。全長約8m、幅1.5mの右片袖式で、七世紀前半の築造です。その背後にある148号墳は全長5m以上の横穴式石室が露出。六世紀後半の築造です。

O支群南側分布図

58号墳横穴式石室正面

58号墳、玄室奥壁

58号墳、玄室奥から

148号墳、石室露出

148号墳、石室奧から

 148号墳の東側の竹林との境に147、18号墳があります。ともに、石室の基底部が薮の中に埋もれています。

147号墳

18号墳石室正面

18号墳玄室奥壁

 東よりには146、166、264号墳があります。146、166号墳は六世紀後半。264号墳は六世紀前半の築造で玄室幅が広く、左片袖っぽいです。

O支群東側分布図

146号墳横穴式石室正面

146号墳横穴式石室奧から

166号墳、玄室奥壁

166号墳、玄室奥から

264号墳、玄室奥壁

 その西側、ピーク付近には265〜268号墳があります。267号墳は六世紀前半。268号墳は六世紀後半、265、266号墳は七世紀中頃の築造です。267号墳は薮に覆われています。

265号墳石室正面

265号墳石室奧から

266号墳、基底部のみ

267号墳、薮の中

268号墳、やや大きい

 ピークから南に下った斜面に、268(六世紀後半)、271(六世紀中頃)、280(七世紀前半)、279(時期不明)、151号墳(六世紀中頃)が固まっています。いずれも横穴式石室の基底部が残っています。

268号墳

271号墳

280号墳

279号墳

151号墳

 O支群の西端には、19、272〜275号墳があります。このうち、隣接する19、272、274号墳は赤彩が認められ、272号墳の石室は、赤彩古墳の館に移築されています。19号墳は六世紀中頃の築造で、石材の一部に赤色顔料が残っています。

石室が移築された272号墳の跡

19号墳、石室正面

19号墳、玄室奥壁

19号墳、石室奧から

19号墳、赤色顔料の残る石材

 272号墳のそばには273号墳の小さな石室があります。西端の274号墳は六世紀中頃の築造で、石材の一部に赤色顔料が残っています。その南にある275号墳は七世紀中頃の新しい石室で、奥壁付近が良好に残っています。

273号墳、石室正面

273号墳、石室奧から

274号墳、石室正面

274号墳、石室奧から

274号墳、赤色顔料の残る石材

275号墳、石室正面

275号墳、石室奧から


<ホームへ戻る>

inserted by FC2 system