鹿児島県長島町明神古墳群・明神下岡遺跡
■明神古墳群 【県史跡】
長島町蔵之元、小浜崎古墳群から道なりに北へ進むと、道沿いに石碑が建っています。海岸の防風林内に分布する石積み塚の群集墳で、約30基の石室があります。指江古墳群と傾向は似ていますが、こちらのほうが大型で保存状態も良く、より多様な石室が存在しています。
◆1号墳
竪穴式石室で、天井石が1個残っています。奧側の小口は横穴式石室の玄室を思わせる形態です。
|
|
横穴系の竪穴式石室です。奧側は明確に玄室状に造られ、仕切石で区画されています。
|
|
横穴系の竪穴式石室です。奧側を仕切石で区画して、玄室状施設としています。
|
|
同じく横穴系の竪穴式石室ですが、どう見ても横穴式石室です。奧側はやや胴張りとなっていて、立派な閉塞石もそのまま残っています。
|
|
|
|
これも横穴系の竪穴式石室です。玄室状施設の前に、やはり閉塞石がそのまま残っています。玄室状施設の上には天井石が残っています。
|
|
|
6号墳は横穴式石室です。玄門には閉塞石がそのまま残っています。玄室は割石を小口積みしています。
|
|
|
|
長島町蔵之元、明神古墳群のすぐ北側の海食崖上にあります。弥生中期(一世紀)〜古墳時代(六世紀)に築かれた30基の石棺墓があり、うち10基が調査されています。1号墓だけが六世紀の竪穴式石室墓で、他は地下式板石積石室墓の祖形と考えられています。遺跡の入口の所に箱式石棺が置かれていますが、説明板がないので、正体不明です。
|
|
|
|
|
|
12号墓は石室の周囲に平石を並べ、その上に平石で蓋をした支石墓に近い形態が良好に残っていました。地下式板石積石室に近いタイプですが、時期的にはこちらが早いので、祖型だと考えられています。
|
|
|
|
|
|
26号墓からは弥生中期(一世紀)の土器が出土しています。28号墓は四世紀頃の石棺状石室で長さ115cm、現在は長島町歴史民俗資料館に移設復元されています。
|
|
|
|
|
|