兵庫県多可町(旧中町)の古墳


東山古墳群 【管理人特選】【県史跡】

 中区(旧中町)東山の妙見山の麓、県立多可高校隣にあります。北群4基、南群12基からなり、南群は大型の横穴式石室が集中する県下でも有数の大古墳群です。現在、公園として整備公開されています。

  分布図

 ■1号墳

 最大かつ最古の盟主墳で径30mの円墳です。テラス、周溝が巡り、墳頂は丸くなっています。横穴式石室は全長12.5m、玄室長6.25m、幅2.8m、高さ3.25m、羨道長6.25mの左片袖式で、県下最大級。床面には川原石を敷き詰め、巨大な天井石が構架されています。玄室と羨道が同じ長さで、玄室天井が高い特徴をもちます。

 ■2号墳

 1号墳の東にある径15mの円墳で、同方向に開口する横穴式石室は全長9.3m、玄室長4.3m、幅1.6m、高さ2.5mの右片袖式で、床面には敷石はなく、排水溝が設けられています。

 ■3号墳

 2号墳の北西にある径15mの円墳で、天井石が落ち込んでいましたが、調査の結果、全長8.6m、玄室長4.6mの右片袖式横穴式石室で、床面には排水溝がありました。

 ■4号墳

 径15mの円墳で、主体部は横穴式石室ですが、墳丘に落ち込みがある程度です。

 

 ■9号墳

 径18mの円墳で、石材が抜き取られていましたが、その痕跡から横穴式石室の基底部が復元されました。全長9mくらいの両袖式です。

 

 ■10号墳

 径20mの円墳で、横穴式石室は全長12.7m、玄室長6m、幅1.8m、高さ2.6m、羨道長6.7mの両袖式で、羨道部との区別は袖、高さともわずかな差しかありません。天井と側壁に巨石を使用しており、群中でも3位の規模の大型石室です。

 ■11号墳

 径18mの円墳で周溝が巡り、横穴式石室は埋まっており未調査ですが、全長9.6mで排水溝がありました。

 

 ■12号墳

 径22mの円墳で、横穴式石室は完全に埋もれていましたが、調査の結果、内部の保存がよい、全長11.5mの小型の石材を積み上げた無袖式石室でした。床面には小石を敷き詰め、石室内には組合せ式石棺と、家形陶棺が残っており、木棺の痕跡もありました。主体部の状況から見て、他の古墳とは異質な古墳と言えます。

 

 ■13号墳

 径15mの円墳で、横穴式石室は群中最小の全長8.2m、玄室長4.2m、幅1.5m、高さ1.8mのわずかに右片袖式で、玄室と天井の高さが等しく、床には排水溝がありました。奥壁前に小型の箱式石棺が置かれています。

 ■14号墳

 15号墳の隣にある径18mの円墳で、七世紀後半の群中最後に築かれた古墳です。横穴式石室は未調査ですが全長9.4m、下部は埋まったままです。

 ■15号墳

 群中、最も南にある径25mの円墳で、1号墳と並び最大規模の古墳です。横穴式石室は全長12.4m、玄室長4.4m、幅1.8m、高さ2.5m、羨道長8m、高さ2mの両袖式です。床面には小石を敷き詰め、羨道入り口には高い石材を門柱のように立てています。木棺2基の痕跡があり、漆塗りの大刀が出土しました。

 ■16号墳

 径15mの円墳で、主体部は横穴式石室ですが、未調査です。

 


東山野際古墳群

 東山古墳群のすぐ西に隣接する5基の小円墳からなる古墳群で、時期的には東山の直後になります。2003年にビジターセンター建設に伴い1、2号墳が調査され、1号墳からは長さ2.1m、幅0.7m、高さ0.75mの横口式石槨が、隣接する2号墳からは棺台のある小横穴式石室が検出されました。

1号墳の横口式石槨

2号墳

4号墳

3号墳


村東山古墳

 東山古墳群の西の鉄工所横にあります。敷地造成で羨道が破壊され、石室が露出していますが、現存する玄室長2.6m、幅1.6m、高さ1.8mの規模で、内部にあった組合せ式家形石棺(2.08m×0.91m×0.54m)が現在中央公民館に保存されていますが、蓋石が平坦で縄掛突起が無く、終末期の築造と見られます。

鉄工所の隣りに開口

組合せ式家形石棺

 組合せ式家形石棺(県指定文化財)は現在、東山古墳群に隣接するビジターセンターの敷地内に移設されています。目の前の芝生広場にあるマウンドは建設時に調査された東山野際古墳群と思われます。

組合せ式家形石棺の現在の姿

芝生広場の古墳群


量興寺石棺板碑

 中区天田の量興寺墓地にありますが、墓地は最近、国道427号線の西側に移転しました。大型の家形石棺蓋に種子と文字を彫っています。

正面

裏側


築ヶ鼻古墳群

 中区門前、国道427号線から、杉原川にかかる橋の東詰め(大和クレス兵庫工場前)を川沿いに北へ500m進むと、山林の手前でフェンスに行き着きます。扉を入って山林の中を北へ進むとすぐに3号墳の大きな墳丘が右の山側にあり、この周辺に10基の古墳が分布しています。

 1、2号墳

 3号墳から林道をはさんで反対側に1、2号墳があります。ともに、横穴式石室の石材が一部露出しています。2号墳は墳丘が半壊しています。

最も南の1号墳

1号墳、石材が一部露出

2号墳、墳丘は半壊

2号墳、石材一部露出

 3号墳

 林道沿いにある3号墳は径15mほどの円墳で、横穴式石室が開口しています。全長9.5m、幅1.5m、高さ2mの無袖式で、恐ろしく細長い石室です。石材は小さめで、側壁は持ち送ってますが、土圧で傾いています。

3号墳

3号墳、石室内部、奥壁が見えないほど細長い

3号墳、奥壁(LED照明)

3号墳、石室奧から

 4〜6号墳

 3号墳の背後の尾根筋に、4〜6号墳が並んでいます。いずれも、墳頂が陥没し、石材が散乱しています。6号墳は、石材が一部石室状に並んでいます。

4号墳

5号墳

6号墳

6号墳、石材露出

 7〜10号墳

 3号墳の東の斜面に7〜10号墳が並んでいます。7号墳は、径10mほどの円墳で、墳頂は陥没し、石材が散乱しています。

7号墳

7号墳墳頂、石材散乱

 8号墳は石室の一部が露出、9号墳は墳頂に石材散乱、10号墳は墳丘が半壊しています。

8号墳、石材露出

9号墳、石材散乱

10号墳、墳丘半壊


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