リニューアルオープンで、装飾石棺展示がグレードアップ


■熊本県熊本市熊本博物館「中郡古墳石棺(四十八塚古墳群4号石棺)」

 

 2018年12月1日 リニューアルオープン/熊本博物館

 中郡古墳は熊本県旧美里町に存在した五世紀後半の古墳で、主体部は組合せ式家形石棺です。石棺の内壁は全面に赤色が塗られ、線刻と黄色の彩色で円紋が二段に描かれていました。装飾石棺は発見後、熊本大学で保存されていましたが、その後、熊本市立博物館に移され、平成18年以降、小口側の側壁材一個のみが展示されるようになりました。博物館が2015年から改修工事のためしばらく休館していましたが、2018年12月に熊本博物館としてリニューアルオープンされた結果、新たに二石材が加えられ、より本来の姿に近い形態で展示されるようになりました。向かって右側の小口側石材は以前から展示されていたもので、もっとも保存状態が良く、円紋は4個。中央の長軸側石材は円紋6個で、中央上側の円紋は唯一、二重になっています。左側の石材は何故か円紋が2個だけです。正面と左側の石材は完全に割れているので、それがこれまで展示されなかった理由だと思われます。手前側の石材も見てみたいものです。

向かって左側の石材、円紋は二個

正面の長軸側石材、円紋6個、中央上のみ二重円紋

向かって右側の石材、円紋は四個


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