福井県小浜市の古墳


池町古墳群

 小浜市多田、集落の西のはずれ、元ポリテクセンター小浜の南の竹林の中に3基の古墳が残っています。最大の1号墳は径17mの円墳で、長大な横穴式石室は入口が崩壊していますが、内部は完存。「古墳とかアレ」によると玄室長5.1m、幅1.9m、高さ1.85m、羨道長4.7mの両袖式で、六世紀後半の築造。

た、竹薮で墳丘が見えない・・・

竹をかき分け、石室開口部

玄室奥壁、三角形の鏡石

玄室奧から

 となりにある2号墳は一見、小さな墳丘が残っていますが、石室は破壊されており、石材がそのまま放置されています。少し北の方にある3号墳は、墳丘はほとんどなく、石材がいくつか散乱しているだけです。

2号墳

2号墳、石材散乱

3号墳

3号墳石室跡、石材散乱


検見坂古墳群 【市史跡】

 小浜市遠敷の神通寺の裏山一帯に分布する大古墳群で、福井県遺跡地図によると、前方後円墳1基を含む64基の古墳と39基の横穴墓からなります。神通寺の北側の尾根の墓地上にある43号墳は、径20mほどの円墳で、横穴式石室がほぼ完存しています。全長5.5m、玄室は4.3×2.2×2.6mのサイズで、右片袖式のしっかりと構築された石室です。尾根のすぐ上に44号墳があります。同規模の円墳ですが、開口していません。

43号墳

43号墳玄室奥壁

43号墳玄室奥から

44号墳

 神通寺の南の山林の中へ入っていくと、円墳がずらりと並んでいます。しかしほとんどが盗掘を受けており、唯一54号墳だけが横穴式石室が残存しています。羨道は埋まっており、奥壁側が開口しています。

53号墳

54号墳、奥壁側が開口

54号墳玄室奥から、羨道は埋まっている

54号墳玄室奥壁

 54号墳の奧にも円墳が続いています。

55号墳

56号墳、谷間の奧に向かって円墳が連なる

多分、57号墳

58号墳?


国分寺古墳群

 小浜市国分の若狭国分寺跡に国分寺古墳(1号墳)があります。径45mの大きな墳丘で、頂部には若狭姫神社が建てられています。

国分寺古墳

 国分寺古墳南西200mの国道27号線南側に3号墳があります。竹薮に覆われた低い墳丘が残っています。南の方の農地に北から6〜4号墳があります。いずれも径10m以下の円墳です。

3号墳

4号墳

5号墳

6号墳


日枝神社裏古墳

 小浜市太良庄の日枝神社の社殿裏にあります。径15mくらいの円墳ですが、墳丘はかなり流失し、横穴式石室も半壊して露出しています。墳頂には天井石が露出し、内部はほとんど埋まっています。

墳丘が崩れ、石室が一部崩落

墳頂には天井石が露出

奥壁側

内部はほとんど埋まっている


御所の森古墳

 小浜市太良庄の長英寺の奧の山林内にあります。この古墳は福井県遺跡地図には載っておりませんが、横穴式石室の石組みが完全に露出しています。石室前側の天井石が落下していますが、奥壁側は良好に残っています。

石室が完全に露出、横から

奧側

玄室奥壁

奧から、天井石が落下


太興寺古墳群 【市史跡】

 小浜市太興寺、JR小浜線新平野駅北西の農地の中にあり、「七ツ塚」とも呼ばれています。現在、5基の古墳がありますが、土地改良の際に保存が図られ、特に3号墳は農道を曲げてまで保存されました。1号墳は新平野駅西の線路南側にある径9mの円墳(写真取り忘れました)、2号墳は線路を挟んだ北側にある径17.5mの円墳、3号墳はその北側にある径15mの円墳、4号墳は西端の線路南側にある径12mの円墳、5号墳はすぐそばの線路北側にある径14mの円墳です。このうち、4、5号墳は前方後円墳の可能性があります。六世紀後半の古墳群ですが、主体部は不明です。

2号墳(松塚)、この右方に1号墳がある

3号墳、農道を曲げて保存

4号墳

5号墳


白鬚神社古墳 【市史跡】

 小浜市平野、JR小浜線新平野駅すぐ東にあり、白鬚神社が鎮座しています。全長約58mの前方後円墳で、周溝、埴輪を伴いますが葺石はなく、六世紀初め頃の築造と思われます。

 


加茂北古墳 【管理人推薦】【県史跡】

 小浜市加茂の集落北側の山裾にあります。若狭の石舞台と呼ばれる巨石墳で玄室長4.7m、幅2.6m、高さ4m、羨道長9m、幅1.6m、高さ2.3mの巨大な空間をもっています。


加茂南古墳 【管理人推薦】【県史跡】

 北古墳の東100mくらいにあります。玄室長4.4m、幅2.9m、高さ3.5m、羨道長6.4m、幅1.5m、高さ1.5mのこれもかなり大型の横穴式石室が完存しています。


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