忘れられていた前方後円墳と石棺を再発見


■香川県東かがわ市湊「岡前地神社古墳」

 2016年9月25日 現地説明会/東かがわ市教育委員会

 

 三月に湊岡前地神社のマウンドから石棺の蓋が地元住民により発見されました。発見場所は、過去の文献に記載されていながら、その存在を忘れられていた前方後円墳の可能性があったため、石棺の発掘調査と墳丘の測量調査が行われました。石棺は183×90×50cmのくり抜き式石棺の蓋で、身はありませんでした。近くの火山産の凝灰岩製で、長辺に縄掛突起が二個ずつついています。突起の形態から中期初頭のものと思われます。また側面に段がある形状は同じ火山産凝灰岩製の岡山の鶴山丸山古墳の装飾石棺と類似性があります。調査結果から、この石棺蓋は本来の埋葬状態ではないため、墳丘との関係はまだ確定できません。墳丘は全長90mの前方後円墳と思われます。

後円部上のマウンド、この中に石棺が埋められていた

石棺の小口側

後円部から前方部方向


<ホームへ戻る>

 

inserted by FC2 system