岡山市中山周辺の古墳
◆尾上車山(ぎりぎり山)古墳 【国史跡】
岡山市北区尾上、中山東南端にある全長135m、後円部径80mの前方後円墳で、前方部がわずかにバチ形に開いており、前期古墳と見られています。
岡山市北区吉備津、中山山頂にある全長120m、後円部径80mの前方後円墳で、宮内庁の管理下にあるため、内部には入れません。出土した埴輪から、尾上車塚に先行すると見られます。
岡山市北区尾上、中山茶臼山古墳の東側の小道から斜面を降りていく位置に標識があり、そこから300m下っていった場所にあります。斜面をカットして築かれた径10mほどの円墳で、横穴式石室が東に開口。全長5mほどの無袖式ですが、玄室内に竜山石製のくり抜き式家形石棺の身が残っています。蓋は切断されてJR備前一宮駅のホームにあります。
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石舟塚古墳の少し手前の分かれ道に「←石舟古墳群へ 100m」の標識があり、矢印の方向に進むと少し林が開けた斜面に3基の半壊した横穴式石室が群集しています。
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中山の北麓にある吉備津神社を一番奥まで登り、境内を突き抜けて林の中の散歩道に入ると、すぐにあります。中世の如法経塔が墳丘の上に立っていて、その下に横穴式石室が開口しています。現存長4mくらいの小石室ですが保存状態はわりと良好です。
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吉備津神社から中山山麓を東へ5分くらい歩くと、福田海という宗教施設があり、100円のお布施を納めて(護摩木つき)入場します。敷地内に入って右手の方に進むと鼻ぐり塚があります。おそらくは円墳で、横穴式石室が北向きに開口。全長約5m、幅、高さとも約1.5mの無袖式です。鼻ぐりとは牛の鼻輪のことで、その名の通り、全国から牛の供養にと納められた大量の鼻ぐりが墳丘をおおっていて、本来の墳丘がまったく見えなくなっています。古墳の二次利用としては大変珍しい例です。その数は700万個と言われていて、石室内には、昔の真鍮製の鼻ぐりを溶かして造られた板が納められています。近年の鼻ぐりは色も豊富なプラスチック製なので、外見は非常にカラフルな古墳と化しています。
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鼻ぐり塚から中山山麓をさらに東へ進み、吉備津彦神社の南、中山への登山道途中にあります。古墳の上に藤原成親供養塔と伝えられる中世の五輪塔が建っています。墳丘は崖っぷちにあるためか、かなり流失していますが、横穴式石室は良く残っていて、現状で長さ約5m、幅1.2m、高さ1mの無袖式です。小型の石室ですが、奥壁は1枚石で、天井石も大きめです。
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吉備津彦神社の南1km、尾上八幡宮境内にあります。車だととても行きにくいです。小さな祠の台座に転用された組合せ式石棺の底石で、大きさは186×83×17cm、竜山石製です。
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吉備古代文化財センターから南に下っていった、西花尻の正法寺の庭園にあります。家形石棺の蓋石で、下部が埋められて、石碑のような状態になっています。黄色いので竜山石でしょう。
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中山の西の麓にある真如院の駐車場裏にあります。立てられているからには何らかの信仰の対象となっていたと思われますが、後世の加工がないのでよくわかりません。組合せ式石棺の底石で、二条の溝が明瞭に残っています。
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