茨城県小美玉市・行方市の古墳


愛宕山古墳

 小美玉市の旧玉里村下玉里、霞ヶ浦に突き出した半島の先端にあります。県道262号線から長い石段を登ると、丘陵上に全長65mの前方後円墳が見えてきます。前方部は小さく、墳丘上に愛宕神社があります。元の県道を北へ向かうと、道路沿いに小舟塚古墳、妙見山古墳があり、いずれも前方後円墳ですが、後円部のみが残っています。小舟塚古墳の墳頂には、箱式石棺が露出しています。

愛宕山古墳

小舟塚古墳の石棺

舟塚古墳

 小美玉市の旧玉里村上玉里、旧玉里村役場のすぐ南にある全長88mの前方後円墳です。1965年に大塚初重氏らによって調査されたことで著名で、個人の所有地にあり、保存状態は良好です。後円部墳頂に主軸と直交する箱式石棺が露出しています。道路を挟んで斜め向かいに帆立貝式の亀塚(雷電山)古墳があります。


三昧塚古墳

 市史跡。行方市(旧玉造町)沖洲467、国道355線を行方市に入ってすぐ北側にあります。霞ヶ浦の干拓事業の土取りでかつては墳丘の半分が削られた無惨な状態でしたが、2006年に三昧塚農村公園として復元整備されました。全長85m、後円部径47mの前方後円墳で、楯形周濠が巡り、主体部は後円部墳頂下2.7mに箱式石棺が埋まっていました。石棺の内外から豊富な副葬品が出土し、特に金銅製馬形飾り付き冠は、国内では唯一の例です。五世紀後半の築造です。

かつての墳丘の姿

整備途中の墳丘

大日塚古墳

 行方市(旧玉造町)沖洲、三昧塚古墳の南東1km、国道255号線北側の丘陵上にあります。全長40m、後円部径30mの、帆立貝式古墳です。後円部中央に横穴式石室が南向きに開口。玄室だけが残っていますが、すべて1枚石で構築されています。

墳丘に対して小さな石室

石室正面

奥壁


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