兵庫県小野市西部の石棺群


養父寺・地蔵石棺仏

 

 

 小野市来住町の養父寺の参道入口両脇に二体の地蔵石棺仏が仁王像のように立てられています。左側は156×71×24cmの側石、右側は160×72×24cmの底石にそれぞれ蓮華座上の地蔵立像を浮彫しています。造形や線描を多用している点など、似通っており、共に16世紀初め頃、同じ工人によって造られたと思われます。右側の裏側には溝加工が良好に残っています。

左側の地蔵石棺仏

右側の地蔵石棺仏


大龍寺・六地蔵石棺仏

 小野市西脇町の大龍寺境内にあります。134×52×25cmの石棺底石に六体の地蔵立像を半肉彫りしています。模式化された室町時代中頃の作風です。


阿形町石棺

 元、小野市阿形町の橋に転用されていたという組合せ式石棺の底石が小野市立考古館に所蔵されています。側石を組み合わせるための溝が明瞭に残っています。


来迎院墓地・五輪塔石棺板碑

 小野市指定文化財。小野市粟生町の来迎院墓地にあります。91×67×14cmの石棺底石に五輪塔を薄肉彫りし、菩提門の種子を刻んでいます。五輪塔の板碑は珍しく、南北朝前期頃の古風な様式です。裏側には石棺材を組み合わせるための溝が明瞭に残っています。


新部町石棺

 小野市新部町の願正寺すぐ北東の民家の庭先にあります。家形石棺の蓋石を転用した結界石で、元願正寺の門前にあったものと思われます。

正面

横から


橋の地蔵石棺仏

 小野市高田町、県道352号線から市道を少し東に入った道沿いにあります。道路脇の溝に側石を転用した石棺仏が下向きに橋として架けられていて、現在はその両側をコンクリートで保護して「橋の地蔵さん」として現状保存されています。溝に入って下から覗き込むと、肉厚の地蔵菩薩立像がちゃんと残っていて、脇侍も描かれた優品です。

現状、中央の石材が石棺仏

下から覗いた石棺仏


明善寺石棺

 

 小野市河合中町の明善寺境内にあります。元々、近くの水路の橋として転用されていた家形石棺の蓋石が移設されています。210×140×24cmのかなり大型な石棺材で、表面は丸みを帯びたモダンなデザインです。退化した縄掛突起もかすかに残っています。

大型の家形石棺蓋石

縄掛突起がわずかに残る


青野ヶ原町・阿弥陀三尊種子石棺板碑

 

 兵庫県指定文化財。小野市青野ヶ原町の長岡神社境内にあります。89×61×13cmの石棺底石中央に格調高い筆致で、阿弥陀三尊の種子を薬研彫りし、左右両側の縁に銘文を刻んでいます。建長八年(1256)の銘があり、年代のわかる最古の板碑で、鎌倉期の優品です。

上部を山形に削っている

段差の加工


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