鹿児島県大崎町


神領古墳群

 

 大崎町神領・横瀬、大崎中学校東側の丘陵一帯に広く分布する古墳群で、前方後円墳4、円墳9、地下式横穴墓7基からなります。あまり整備されていないので、場所がわかりにくく、見学は困難です。10号墳は全長54mの最大の前方後円墳で、後円部にくり抜き式舟形石棺が設置されていました。初期須恵器や鉄製武具が多数出土していますが、西クビレ部から出土した盾持人物埴輪は日本で最もリアルな顔をした人物埴輪として一部マニアに人気があります(→ネットで画像検索!)。7号墳は円墳、道路(元鉄道の跡)の切り通しで削られた11号墳は前方後円墳。中学校近くにある13号墳は前方後円墳ですが、墳丘が大きく改変されています。

7号墳、丘陵先端の円墳

10号墳、前方後円墳

11号墳、前方後円墳

13号墳、前方後円墳


飯隈古墳群

 

 大崎町神領〜飯隈、前方後円墳1、円墳4、地下式横穴墓4基からなり、国道220号線大崎口交差点の北300mの道路沿いに1、2号墳が保存されています。1号墳は径12mの円墳で、一部削られています。2号墳は径18mの円墳です。

1号墳

2号墳


鷲塚地下式横穴墓 【町史跡】

 大崎町永吉、鷲塚集落の中心部の道路沿いにあります。町道拡張工事中に発見され、その後現地保存されました。しかし、何と言っても地下式なので現在埋め戻されて見学することはできません。不正円形の竪穴の底に羨道とドーム状の玄室が掘られ、床面には軽石礫が敷き詰められていました。頭骨の一部と刀子が出土しています。七世紀頃の築造です。以前は覆屋があったようですが、現在は土台だけになっています。

 


横瀬古墳 【管理人推薦】【国史跡】

 

 大崎町横瀬の農地の中にあり、遠くからでもすぐわかります。全長132m、後円部径64m、前方部幅72mの前方後円墳で、幅12〜23mの二重周濠が巡っていましたが、現在は埋まっています。後円部に明治時代に盗掘された竪穴式石室の一部が露出していますが内部は未調査です。航空写真で見ると、二重周濠の痕跡がよくわかることで有名で、墳丘上から周囲の畑を見ても色の違いが良くわかります。五世紀中頃の築造です。

後円部の竪穴式石室の一部

くびれ部の畑、周濠の跡が黒ずんでいる

航空写真で見た周濠の痕跡

前方部から後円部

後円部から前方部


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