宮城県大崎市南部


山畑横穴墓群 【管理人推薦】【国史跡】【装飾古墳】

 大崎市三本木蟻ヶ袋字山畑、国道4号線と東北自動車道が交差する位置からすぐ西の4号線沿いに大きな標識が出ています。鳴瀬川南岸の丘陵斜面に築かれた26基からなる横穴墓群で、昭和46年に土取り工事中に発見され、当時最北の彩色装飾が発見されたため、保存されることになりました。うち、彩色壁画は6、10、15号墓に見られます。横穴墓は現在立ち入りができませんが、隣接地にあるふるさと研修センターに古墳資料展示室があり、15号墓の実物大模型、および出土品などが展示されています(普段は無人で、インターホンで管理人さんを呼び出して鍵を開けてもらうシステム。不在の時は開けてもらえないので、事前予約が確実です)。

 6号墓は七世紀の築造で、アーチ型の玄室奥壁に赤色で柱、垂木を表現しています。10号墓は六世紀末頃の築造で、玄室は家型、床面には3基の屍床が設けられています。装飾は玄室全壁面と玄門前面にあり、玄室では條線による柱・棟周りの表現、同心円紋、珠紋が描かれています。玄門にも珠紋が描かれています。

10号墓彩色壁画図

10号墓前壁右側の同心円紋、珠紋、條線

 15号墓は6世紀末の築造で、玄室は円筒状の家型、左右側壁に沿って屍床が2基設けられています。装飾は玄室全体と羨道に赤色の條線で棟、垂木、梁、軒周り、柱が表現されています。また奥壁上部には赤色で同心円紋が3個描かれています。玄門にも珠紋が描かれています。

15号墓の実物大模型

15号墓玄室奥壁

玄室右奥壁


金谷亀井囲横穴墓群 【市史跡】【装飾古墳】

 大崎市松山金谷字亀井囲70、松山町駅の南西約1km、県道19号線から南に入っていった集落内の民家裏の谷間奧にありますが、道路からは見えないので、場所がかなりわかりにくいです。7世紀から11世紀にかけて築かれた県内有数の横穴墓群で、総数は不明です。昭和38年から27基が調査され、うち、2、3、4、13号墓に装飾が発見されました。現在、ほとんどの横穴墓は土嚢で閉塞され、11、12号墓だけが公開されています。東日本大震災で一部破損したそうです。

 公開されている11号墓は玄室はアーチ型で、左右に屍床が設けられています。他の横穴墓もほとんどが屍床を備えています。

右が11号墓、左が12号墓

11号墓玄室奥壁と屍床

11号墓玄室奥から入口

 右隣りに1、2号墓が並んでいますが、ともに屍床がコの字に並んでいます。2号墓は玄室天井に赤色彩色の條線で棟、垂木が表現された装飾があります。右隣には大型の4号墓があり、こちらも玄室天井や側壁に赤色彩色の條線で棟、垂木、桁、梁、柱が表現されています。その左前には小型の13号墓があります。これらはすべて入口が土嚢で閉鎖されていて見学はできませんが、2号墓のみ、上部の隙間から、内部がわずかに覗けます。

左から1、2、13、4号墓

2号墓内部、玄室天井に彩色装飾がある

2号墓玄室の屍床、コの字に設置

左13号墓、右4号墓

 4号墓のとなりには小さな5号墓を挟んで10、3、7号墓が一つの支群のようにまとまっています。3号墓は規模が最大クラスで、玄室天井はドーム型、左右に屍床を備えています。長い羨道を持ち、その途中に閉塞施設があります。内部に装飾があり、玄室天井に赤色彩色の條線、羨道天井と側壁に赤色彩色の格子状紋、玄門前壁は全面赤色に彩色されています。

5号墓

左から10、3号墓

3号墓内部、玄門が赤く彩色、側壁には格子状紋

7号墓

 さらに突出部を挟んで19、18、6、15、8、9、14、20、17、16号墓の10基の横穴墓がまとまっています。いずれも閉鎖されていますが、17号墓でわずかな隙間から内部を覗けます。

18号墓、左脇に小型の19号墓が埋まっている

6号墓

15号墓

左から8、9、14号墓

左から20、17、16号墓

17号墓内部

 公開されている11、12号墓から逆に西側の崖面に21〜27号墓が並んでいます。26号墓は隙間から内部を覗けますが、明確な玄室のない小規模な横穴墓です。21号墓は少し奥まったところにあり、このまとまりの中では屍床を3基備えた最大規模です。

27号墓

26号墓

26号墓内部

21号墓

 22号墓はわずかに開口していて、内部を覗くと、奧・側壁に赤色の彩色が見られます。23〜25号墓はいずれも、入口が埋められています。

22号墓

22号墓内部、赤く塗られている

23号墓

24号墓

25号墓


八ツ穴横穴墓群 【市史跡】

 大崎市鹿島台大迫字番屋敷、県道16号線沿いの崖面にあります。崖の高い位置に横一列に横穴墓が並んでいます。入口は二重の庇が付き、玄室には、床面から高い位置に棺座が設けられています。

崖面にずらりと並んだ横穴墓群

拡大、入口は二重になっている

このあたりはかなり破壊されている


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