滋賀県大津市中部の古墳


皇子山古墳群

 国史跡。大津市錦織一丁目の西大津バイパス沿い皇子山古墳公園に2基保存されています。1号墳は南面した前方後方墳で全長60m、葺石が復元されていますが、琵琶湖に面した東側が丁寧に葺かれており、明らかに琵琶湖側から見られることを意識しています。四世紀半ば〜後半の築造です。2号墳は少し下ったところにあり径約20mの円墳ですが築造時期は不明です。

 

宇佐山古墳群

 大津市神宮町、近江神宮の裏から、宇佐八幡神社にかけての急斜面に分布する古墳群で、13基からなります。神宮となりのよいこのもり保育園の前から宇佐八幡神社へ登っていく道に沿って、大津西バイパスのすぐ前に12号墳がありますが、巨大な盗掘坑が空いています。御足形の隣りにある11号墳は径10mほどの円墳で、ここも大きな盗掘坑があります。その手前の灯篭のところから竹林の中を東へ行くと、低いマウンドの6号墳があります。その奧にある13号墳は2010年に発見、調査された五世紀前半の古墳で箱式石棺が完存、内部は赤色顔料が塗られ、頭蓋骨が残っていました。少し下方の8号墳は径10mほどの円墳です。11号墳からさらに道を登っていくと宇佐八幡神社周辺に1〜4号墳があるはずですが、このときは夏場の急な登り道のため、訪問を断念しました。

12号墳

11号墳

6号墳

13号墳の箱式石棺

13号墳から出土の頭蓋骨、20〜40代の男性被葬者

8号墳と、古墳群からの琵琶湖の眺め

福王子古墳群

 大津市南志賀二丁目の福王子神社境内にあります。見学しやすいのは社殿の右手から背後にかけてで、4基横穴式石室が露出しています。谷をはさんだ向かいの斜面の大伴神社境内にも大伴神社古墳群がありますが、こちらはいくつかのマウンドが見られる程度です。

内部が見学しやすい1号墳(仮称)

崖っぷちの3号墳(仮称)閉塞石が良く残存

右片袖がよくわかる基底部のみの2号墳(仮称)

社殿背後、最も残りの良い4号墳(仮称)

長尾池ノ内古墳群

 大津市滋賀里・高砂町に分布する19基からなる古墳群ですが、見学できるのは、滋賀里病院前の高砂古墳公園に保存されている1基のみです。小さな稲荷社の裏に横穴式石室が露出。小型の石室で内部はほとんど埋まっています。

高砂古墳公園、右奧の木の下に古墳がある

露出した横穴式石室

熊ヶ谷古墳群 【管理人推薦】

 大津市滋賀里1丁目、百穴古墳群の北200mにある桐畑不動境内周辺に分布する6基の群集墳です。最大の1号墳(桐畑古墳)は径20mの円墳でドーム型としてはかなり大型の横穴式石室が天井の一部を除いてほぼ完存しています。全長11m、玄室長5m、幅3m、高さ4m、羨道長6m、幅1.5m、高さ1.5mの両袖式で、玄室は四方を持ち送ってドーム状の天井を構築しています。内部には不動尊が祭られており、見学が容易です。

1号墳

1号墳玄室

1号墳奧から玄門

1号墳羨道

 1号墳背後に開けた斜面があり、そこを取り囲むように周囲の林の中に2、5、7号墳があります。北側の2号墳は、径12mほどの円墳で、横穴式石室が開口。全長7.5m、玄室長3m、幅2m、高さ3.5m、羨道長4.5m、幅1.2m、高さ1.4mの両袖式で、1号墳よりは小さいですが、見上げ石などに巨石が使用されています。2号墳の背後の尾根上に大きなマウンドが2基並んでいますが、3、4号墳かもしれません。

2号墳石室面

2号墳羨道

2号墳玄室奥壁

2号墳奧から

 2号墳のすぐ西に5号墳があります。径8mほどの円墳で、一部に列石が見られます。横穴式石室は全長4m、玄室長2.5m、幅1.3m、高さ1.7mの右片袖式で、玄室は持ち送りが顕著で主軸が屈曲しています。南50mにある7号墳は径8mの円墳で、横穴式石室が露出しています。羨道はかなり埋まっていますが、玄室側面がわずかに開口。全長5m、玄室長2.5m、幅1.9m、高さ2.1mの左片袖式?で、同様に玄室は持ち送って築かれています。

5号墳石室正面

5号墳玄室奥壁

7号墳石室正面

7号墳玄室、右が奥壁

赤塚古墳

 大津市滋賀里三丁目の倭神社が鎮座する小丘が墳丘で、径40mの円墳か前方後円墳とみられます。調査が行われていないのではっきりしませんが五世紀後半の築造と推定されています。

 


<ホームへ戻る>

 

inserted by FC2 system