滋賀県大津市坂本地区の古墳


穴太遺跡

 大津市穴太一丁目、京阪穴太駅の東一帯にある穴太遺跡の範囲内から、2014年に六世紀頃の未知の円墳が見つかりました。墳丘はすでに削平され、横穴式石室の基底部のみが出土。石室は全長5.4m、玄室長3.6m、幅2.4m、羨道長1.8m、幅1mの右片袖式で、石材をドーム状に積んでいたと思われます。現地は、古墳の存在がまったく想定されていなかった場所で、今後、周辺の調査により、さらなる古墳の発見が期待されます。

横穴式石室正面側、羨道はやや軸がずれる

玄室奥から


中山古墳群

 大津市坂本一丁目、穴太野添古墳群から県道に戻って北へ200mで、西に登っていく道路があります。200m進み、道路が山林内に入ったところ(材木屋の隣り)で、左の小さな崖を登ると、平坦地があり、そこに8基の古墳が密集しています。墳丘はほとんど残っておらず、大きな盗掘坑がいくつも開いていますが、わずかに石材が残っている古墳もあり、うち、1基のみ、石室の形を残しています。ここへくる道路の途中(材木屋の手前)にも石室が1基、崖に露出しています。

最も残りの良い石室、しかし埋没

石材散乱

巨大な盗掘坑

途中の道路沿いにも石室が露出


矢倉古墳群 【管理人推薦】

 大津市坂本一丁目、中山古墳群から、県道に戻り200m北に行くと「LA ALBERCA」という名の喫茶店があります。その裏から裏山に登る道があり、登り始めたすぐ道ばたに矢倉塚穴古墳の横穴式石室がいきなり開口しています。墳丘は不明瞭ですが、石室は完存。玄室長3.3m、幅2.9m、高さ3.6m、羨道長3.9m、幅1.6m、高さ1.1mの両袖式で、玄室は奥壁側壁とも自然石を緩やか、かつ高く持ち送り、小さな天井石に集結した窮隆式です。見上げ石にも特徴があり、大きな石材を玄室に向かって傾けた形で構架しています。琵琶湖西岸の窮隆式石室の中でも非常に完成度が高く、保存状態の良い石室です。唯一の欠点は、人里に近いためか、石室内がゴミだらけなことです。なお、古墳は県道から開口しているのが見えています。北方の県道が切り通しとなっている場所から西側の尾根を上り詰めると、南斜面に小さな石室の奥壁、側壁の一部が露出しています。

石室開口部

美しいドーム状天井

玄室奥壁、非常に高い

玄室奧から、特徴ある見上げ石

県道から、石室が見えています

北方尾根上にある石室


日吉古墳群

 大津市坂本の日吉大社境内に広く分布する古墳群です。大社は西宮と東宮とに分かれていますが、古墳も丁度それぞれの周辺に残されています。西宮付近では、社へ向かう参道の途中に、1基あり、横穴式石室の石材が露出していますが、内部はほとんど埋まっています。周辺には怪しい巨石がごろごろしていますが、他に明確に古墳とわかるものはありません。

西宮参道沿いにある1基

石室内部

 東宮周辺では、本殿背後の山林内に10基ほどの横穴式石室墳が密集しています。道路沿いに完存する1基があり、そこに標識があります。最も神社よりの1基は巨石を使った石室が露出し、奥壁側が開口しています。そのそばに保存の良い石室が露出。そこから奧に天井石を失った石室がいくつか散在しています。

 

道路沿いにある1基

左の石室を天井の隙間から見たところ

内部の埋まった石室

神社に近い石室、巨石が露出

保存の良い石室

左の石室の玄室奥壁

天井石露出、内部は埋没

天井石を失った石室、奥壁方向

右上の石室の玄門方向

天井石を失った石室

 駅から日吉大社へ向かう参道の途中に、もう1基発見しました。石材が露出しています。

 


袋古墳群

 大津市坂本六丁目、日吉大社の北東500mにあり、現在、袋古墳緑地として保存されています。横穴式石室墳3基からなりますが、調査で検出された石室はすべて、埋土保存されています。南端の1号墳は石室全長4.7m以上、玄室長3.6m、幅2.3m、羨道幅1.6mの右片袖式で、床面には敷石が残っていました。装飾付き須恵器が出土しています。2号墳は墳丘はほとんど流失、石室は全長4.9m以上、玄室長2.9m、幅1.7m、羨道幅0.9mの右片袖式で、敷石が残っています。ミニチュア炊飯具が出土しました。3号墳は羨道が失われていましたが、石室全長3.7m以上、玄室幅1.6mで、袖部は不明です。鉄釘の出土状況から、2基の木棺を並べて埋葬していたようです。

1号墳

2号墳石室、調査時の画像

3号墳

3号墳石室、調査時の画像


聖衆来迎寺阿弥陀三尊石棺仏

 大津市比叡辻の聖衆来迎寺境内にあります。145cm×110cm×15cmの花崗岩製の家形石棺の蓋石に阿弥陀三尊立像が浮彫されています。また、下の方にも小さな座像が二体刻まれています。鎌倉時代後期の作と思われます。

石棺仏正面

裏側


平石古墳

 大津市日吉台の第3号公園内に保存されていますが、丘陵の周囲を削られ、烏土塚状態です。頂部に残存長3.37m、幅1.4mの横口式石槨の石材が露出しており、七世紀後半の築造と見られます。

 


高峰遺跡

 大津市日吉台の第10号公園内に2基の古墳が保存されています。1号墳は前方部を琵琶湖に向けた全長45mの前方後円墳で埴輪・葺石が出土し、中期の築造とみられます。前方部に隣接する2号墳は径18mの円墳で主体部は木棺直葬です。

  1号墳


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