滋賀県米原市(旧近江町・米原町・山東町・伊吹町)の古墳
■定納古墳群
旧近江町はにわ館(図書館)のすぐ北東、北陸自動車道沿いの丘陵尾根沿いに分布します。南先端の5号墳が2003年に調査され、東西に並んだ2基の長大なくり抜き式木棺の痕跡が検出されました。未盗掘でしたが、副葬品は刀子1個のみ出土しました。
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旧近江町能登瀬、天野川右岸の丘陵上、式内社の山津照神社境内に位置する全長63mの前方後円墳です。今は埋められていますが、明治15年、社殿の移転時に横穴式石室が発見され、内行花文鏡、獣文鏡、五鈴鏡、三輪玉、金銅製装身具、須恵器などが出土しています。
■人塚山古墳
旧近江町顔戸、近江町役場の北500mにあります。墳丘がかなり改変されていますが、三段築成の前方後円墳です。現在は公園化されています。
■下丹生古墳 【管理人推薦】【市史跡】
旧米原町の東海道線醒ケ井駅から南の谷間を川沿いに進んだ下丹生地区のお寺の裏にあります。径14.5mの円墳で、横穴式石室は南西に開口し、付近で産出する石灰岩を使用しています。全長7.5m、玄室長5.3m、幅1.6m、高さ1.2m以上、羨道長2.2m、幅1.15mの無袖式ですが、右側にのみ立石があり、玄室と羨道を区別しています。非常に細長い石室で天井には7個の石材を用いています。床面がやや埋まっていますが、石室の保存状態は良好です。2006年に保存整備が完成し、新たな接近路もつけられて現在は見学しやすくなりました。
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旧米原町一色の等倫寺境内にあります。建物の裏に回ると、径20mほどの円墳が残っており、横穴式石室の天井石が露出しています。推定長7mほどですが、内部はほとんど埋まっています。
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旧山東町井之口の集落のはずれの田圃の中に、近接して2基の円墳が並んでいます。若宮八幡神社の南100mです。主体部は共に横穴式石室ですが、現在は埋められていて見ることができません。
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元は旧伊吹町上野にあり、圃場整備の事前調査で確認され、現在は伊吹町文化資料館の敷地内に移築されています。径15mの円墳で、横穴式石室は天井部が失われていましたが、玄室長5m、幅1.8m、高さ1.8m以上、羨道長2mの無袖式で、玄門部は仕切石で区別しています。下丹生古墳同様、石灰岩で築かれていて、細長い構造も共通しています。
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