千葉県龍角寺古墳群東地区・成田市北部の古墳


龍角寺古墳群

 栄町龍角寺から成田市上福田にかけての台地上に、五世紀末から七世紀前半の間に連綿と築かれた古墳群で、前方後円墳36、円墳71、方墳6基からなり、質量ともに千葉県を代表する古墳群です。千葉県立房総のむらの風土記の丘エリアとその周辺にほとんどの古墳が保存されています。以前は岩屋古墳だけが国史跡でしたが、2009年に、ほとんどの古墳が史跡に追加指定されました。公園の東端には、千葉県を代表する大型方墳である岩屋古墳を始め、方墳・横穴式石室が集中しています。また、築造当時の姿に復元された101号墳もあり、注目すべき古墳が多く存在しています。

  


 公園南東端の古墳(99〜103号墳)

 ふるさとの植物園の東にある99号墳は径12mの円墳、旧平野家住宅の東にある100号墳は一辺22mの方墳、ここから東側に方墳が集中しています。南側の公園南東端にある101号墳は径25mの大きな円墳で、二重周溝を持ち、六世紀前半に木棺直葬の第一主体が築かれます。その後、周溝の中に箱式石棺の第二主体、墳丘中段に同じく第三主体が設けられ、六世紀末には墳丘裾に第四主体の箱式石棺とともに内溝の一部を埋め立てて土橋を築いています。現在、墳頂と裾には円筒埴輪・朝顔形埴輪、中堤と土橋には形象埴輪が復元されています。東の林の中にある102号墳は径13mの円墳、103号墳は全長21mの前方後円墳です。

99号墳

100号墳

101号墳

101号墳の埴輪群がお出迎え

102号墳

103号墳

 104号墳

 100号墳から道路を越えて200m東に104、105号墳(岩屋古墳)が並んでいます。104号墳は一辺34mの大きな方墳ですが、墳丘はかなり破壊されて、横穴式石室の下半分が露出しています。玄室平面が2m四方ほどの切石切組式で貝殻を含んだ凝灰岩を使用しています。

露出した石室

正面から

玄室

奧から

 岩屋古墳(105号墳) 【管理人推薦】

 104号墳の隣にあります。一辺78mの超大型方墳で、方墳としては日本で二位の大きさです。墳丘は三段築成で、周溝と外堤が巡ります。正面には舌状の張り出しがあり、墓道の可能性があります。主体部は南側に開口した東西二基の横穴式石室で、西石室は全長4.8m、玄室長4.23m、幅1.68m、高さ2.14m、東石室は全長6.5m、玄室長5.75m、幅2.2m、高さ3mの規模でともに貝殻化石を含んだ凝灰岩の切石で築かれています。現在西石室は柵越しに見学可能で、奥壁前に石棺状の板石があります。東石室は蓋石で塞がれ、ビニールシートで覆われています。両石室の距離は9mしかなく、墳丘規模からして、あまりにも小さいという印象です。七世紀前半に築造された千葉県を代表する終末期古墳です。

古墳の南側正面

西石室正面

西石室内部

西石室玄室奥壁

 みそ岩屋古墳(106号墳) 【管理人推薦】

 房総の村入口から南に150m進み、左側の林の中へ入ってすぐにあります。一辺35m、三段築成の方墳で周溝が巡り、横穴式石室がほぼ完存しています。全長4.35m、貝殻化石を含む凝灰岩の切石で築かれた石室の典型で、奥壁は一枚石です。岩屋古墳の後、七世紀後半の築造と思われます。

古墳の南側正面

玄室奥壁、一枚石

玄室奧から

奥壁付近の石組、貝殻化石を含んだ凝灰岩


上福田岩屋古墳 【管理人推薦】

 成田市上福田、龍角寺古墳群岩屋古墳の南東1km、上福田集落の南東端にあり、市道に標識が出ています。一辺30m、三段築成の方墳で、南に横穴式石室が開口。貝殻化石を含んだ凝灰岩製の切石で築かれた玄室長2m、幅2.7m、高さ2.65mの丁字形石室で、幅の狭い羨道は入口で天井が一段下がり、入口の前にも前庭部状に石材が立てられています。玄室は前後が持ち送り、左右側壁が通常の奥壁のように築かれています。七世紀後半の築造と思われます。

石室正面、羨門で天井が一段下がる

羨道部から奥壁

左側壁

玄門部

上福田13号墳

 成田市上福田、上福田岩屋古墳の東400mの県道成田安食バイパス沿いにあります。八生大橋のすぐ北側にコンクリートの低い壁があり、その上にあります。七世紀末頃の一辺16mの方墳で、主体部は全長4.6mの横穴式石室ということですが、現状は薮に覆われて、さっぱりわかりません。

 


<ホームへ戻る>

 

inserted by FC2 system