佐賀県伊万里市の古墳


坂口古墳の石棺 【市指定重要文化財】

 伊万里市松島町三本松154、城内公園内にあります。1959年に新天町で発見され、調査後、現在地に石棺が移築されました。158×62×60cmの大きさの箱式石棺で、砂岩の板石を組合せ、床には小石が敷き詰められ、内部は赤く塗られていました。頭位側壁に沿って扁平な石が装飾的に並べられている・・・そうですが、現状は装飾的なのかどうか?よくわかりません。

石棺現状

頭位側壁に沿って装飾的に並べられた?扁平な石

反対側の石棺内部


夏崎古墳 【市史跡】

 伊万里市東山代町日尾679、日尾公民館の北300mの農地にあります。伊万里湾に突き出た日尾崎の先端に築かれた古墳で、墳丘はかなり削られて元の形がわかりません。1756年の干拓工事で発見された横穴式石室は羨道部が破壊されていますが、玄室は完存。玄室が2.1×1.9×1.9m、羨道が2.5×1.4mの大きさで、玄室床が羨道より0.5m低くなっています。腰石の上に平石を積んでおり、右側壁に沿って屍床があります。袖部は板石を立てています。五世紀末〜六世紀初頭の築造です。出土品は県重要文化財となっており、歴史民俗資料館にあります。

石室正面、羨道は破壊

玄室床面の仕切

玄室奥壁

玄室奥から玄門、床面が低くなっている


小島古墳 【県史跡】

 伊万里市山代町久原5936、波瀬駅東に突き出た岬の先端にあり、公園化されています。現在は陸続きになっていますが、元々は400m沖合いの小島に築かれた全長43m、後円部径22mの前方後円墳です。後円部の南南東側に横穴式石室が開口しています。羨道は長さ6.4m、幅0.5mと細長く、玄室は大きく、3m四方の正方形プランに高さが3.8m、腰石の上に小型の割石を非常に高く積み上げています。調査時、板石の閉塞石が手前に倒されていたそうです。六世紀後半の築造で、島に築かれたおかげで、破壊されず、保存状態は良好です。

 小島の頂上に築かれた墳丘

 石室入口

非常に高い玄室奥壁

玄室奥から玄門


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