兵庫県篠山市西部(旧西紀町・丹南町)の古墳


四王寺古墳

 篠山市の北西端、旧西紀町小坂集落手前の尾根先端にある明月神社の前の道を右へ回り込むと、浄水場があり、その背後に墓地があります。墓地への登り口のところから、登り道ではなく、薮の中を10mほど登ると、石室が開口しています。背後に大規模な背面カットがある径15mほどの円墳で、横穴式石室は現存長8m、幅・高さとも1.5mほどの細長い構造で、羨道部が破壊され袖部は不明確です。すぐ西側を通る舞鶴若狭自動車道のために周辺の古墳がほとんど消滅する中で残っているのは、四王寺古墳群のみです。

石室前にも石材が散乱しています

玄室奥壁は1枚石

奥から入り口方向、とても細長い

町浦古墳 【管理人推薦】

 篠山市追入、国道176号線鐘ヶ坂トンネルの手前の西側旧道沿いにあり、旧丹南町では最大の横穴式石室が完全に露出しています。南向きですが、入り口は狭く、北側の奥壁から入ることができます。全長8.8m、玄室長6.5m、幅1.9〜2.6m、高さ1.6m、羨道長2.3m、幅1.7m、高さ1.1mの規模で、袖部は不明瞭ですが、羨道の天井が一段低くなっています。羨道はもう少し、長いかも知れません。6世紀後半の築造と見られます。

国道から見えています

奥壁側の石が抜かれて、そこから入室可能

大型の玄室、奥壁方向

奥から入り口方向

諏訪山古墳

 篠山市西古佐、国道176号線丹南橋の南東に小丘陵があり、その頂上から東に少し下ったところにあります。全長8.42m、玄室長4.5m、幅2.12m、高さ2.58m、羨道長4m、幅1.4m、高さ1.5mの左片袖式で、玄門部は天井が一段低くなっています。玄室の奥壁側は封土、石材がかなり失われ、巨大な天井石が玄室内に落下しています。

石室正面

羨道部

玄室、巨大な天井石が落下しています

吹き抜け状態の奥壁側から玄門方向

波賀野古墳

 篠山市波賀野、国道372号線波賀野バス停から集落内の道を山沿いに南へ進むと、右側の民家の前に低い基壇状の墳丘が見えてきます。一辺15mの方墳と考えられますが、墳丘の上部が削平され、畑となっています。東に向いた横穴式石室も上部が失われていますが、基底部は良く残っていて、全長8.3m、奥壁幅2.1mの左片袖式で、袖部には柱石を立てています。石材の使い方が特徴的で、右側壁は小さな石材のみを積み上げているのに、左側壁の基底部の石材が異常に巨大です。墳丘の先端部にも石材が見えているのは、羨道の一部かも知れません。

古墳の現状

石室正面より

玄室、左側壁の巨石が目立ちます

奥から入り口方向

浅香山古墳群

 篠山市小多田、国道372号線小枕交差点から県道49号線を南に1.3km進んだあたりの水田中に、石材が露出した小古墳が点在しています。また、そこから西の山林に入っていくと、天井石の露出した古墳がいくつかあり、少し登ると、石室のほぼ完存した浅香山古墳があります。全長10.35m、玄室長5.3m、幅1.8m、高さ2mの無袖式で、羨道は埋没していますが大型の玄室です。

浅香山古墳の石室開口部、玄室天井から入る

浅香山古墳、玄室奥壁

浅香山古墳、奥から入り口方向、羨道は埋没

麓近くの山林内の石室

麓近くの山林内の石室2

 県道沿いの平地に点在する小古墳群。すべて石材が露出していて、石室の保存状態は良くありません。

平地に点在する古墳群。奥の山林内に浅香山古墳がある

もっとも北側にある古墳

北から二番目の古墳

三番目の古墳

四番目の古墳、天井石が完全露出

道路沿いのフェンス内の古墳、石材散乱

三子塚古墳群

 篠山市北野、国道176号線長安寺交差点の南西400m、小丸山古墳のある谷間の入り口の農地にあります。名前からわかるとおり、元は3基有りましたが、現存2基です。昭和59年の圃場整備に伴い調査され、その後、奇跡的に保存された希有な古墳群です。1号墳は、本来は径20mの円墳で、幅5〜10mの周濠が巡っていました。墳頂に大きな盗掘坑が残っています。2号墳は径18mの円墳ですが、墳丘はかなり改変されています。ともに六世紀前半頃の築造です。

1号墳

2号墳

小丸山1号墳

 篠山市大山上、三子塚から谷間を奥に500m進むと、小高い山を挟んで道が二つに分かれています。そのあたりから正面の山を登る山道があり、山頂に、単独で存在しています。全長20mほどの前方後円墳ですが、半分削られて、石室が露出しています。玄室奥側だけが残されていますが、幅、高さとも1m以下のマイクロサイズです。

1号墳

2号墳

三釈迦山古墳群

 篠山市味間北、三釈迦山の南麓一帯に分布する古墳群で、尾根ごとに支群を形成しています。古墳の名称はすべて見学順につけた仮称です。

 

 もっとも北側の尾根筋の支群(1〜5号墳)

 国道176号線をセレフ篠山のところで西へ曲がり、山沿いにすぐまた右へ曲がって、川沿いに600m進むと右手の水田の中に3基の古墳が一列に並んでいるのが見えてきます(1〜3号墳)。いずれも石材が露出していて、全壊に近い状態です。そこからすぐ尾根の山林内に入っていくと、横穴式石室が完全に露出した4号墳が先端部にあります。全長6mほどの石室で、半壊状態です。そのすぐ上にも石材が露出した5号墳があります。

水田の中の古墳三重連(平家蟹さん命名)

三重連のうち、最も麓よりの1号墳

最も山よりの3号墳

尾根先端の4号墳

4号墳の石室内部

4号墳のすぐ上にある5号墳

 となりの尾根筋の支群(6〜9号墳)

 東隣りのゆるやかな尾根筋の斜面ほぼ中央に、小型の横穴式石室(6号墳)が露出しています。玄室の奥側が残っています。そこから、尾根の東のほうへ降りていくと、フェンスの向こうの山林境に3基の古墳が密集しています。左側の7号墳は、天井石が露出、わりと大型の石材です。右側の8号墳も大型の天井石が並んでおり、先端部は斜面に露出しています。山林の外側にもっとも墳丘が残っている径10mほどの円墳があり、石材が一部見えています。前の水田が、古墳を避けるようにカーブして造られています。

6号墳

7号墳

8号墳の天井石

8号墳先端部、山林の外側に露出

9号墳、左の方に8号墳が見える

 東端の尾根筋の支群(10〜12号墳 + 1)

 9号墳から谷間を挟んで東側の少し引っ込んだ尾根先端に、10号墳があります。天井の一部が抜かれていますが、比較的良好な状態の横穴式石室が残っています。さらに東となりの尾根先端にも円墳(11号墳)がありますが、石室は完全に消失しています。尾根上から、東側に斜面を降りると、山林と畑の境に小円墳(12号墳)があり、石材がわずかに見えています。山林から抜け出て、南の方を見ると、谷間の向こう側の(株)テクノワーク工場入口に大きな円墳が見えています。径15mくらいですが、主体部は不明です。

10号墳

10号墳石室内部

11号墳の石室が抜かれた跡

12号墳、わずかに石材が露出

谷間の南側山裾の工場前に保存された大きな円墳


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