岐阜県関市の古墳
◆片山西塚古墳、片山東塚古墳 【市史跡】
関市小瀬片山、国道156号線の小瀬西口バス停から山沿いに北へ200m行くと、山林が終わる処の民家隣りに片山東塚古墳、その奧に片山西塚古墳があります。東塚古墳は市道沿いにある径15mの円墳で、道路側が大きく抉れています。詳細は不明です。西に並ぶ西塚古墳は全長22.5m、後円部径15m、前方部長11m、幅14mの中濃地域では唯一の前方後円墳で、わずかに周溝が巡り、前方部の北側の隅に墓道が設けられています。主体部は二つの墓坑が見つかっています。民家の方によると、墳丘の保存状態が非常に良く、珍しい形態であることから、研究者や学生の見学が多いそうです。そのため、見学者用説明パネルを常に備えていて、私の訪問時も、いろいろと説明してくれました。
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関市山王通西、名鉄美濃町線のすぐ北側にあります。一辺23m、高さ3.5mの方墳です。詳細は不明です。付近には八王子古墳、御前崎古墳などの方墳が集中しています。
◆陽徳寺裏山古墳群
関市千疋、長良川にかかる千疋大橋を渡ったすぐ北の集落内に陽徳寺があり、その裏山一帯に19基の古墳が分布します(現存11基)。現地は山中で見学が困難ですが出土品が岐阜県立博物館に展示されています。
◆池尻大塚古墳 【国史跡】
関市池尻の白山神社鳥居脇の竹林の中にあります。1辺22.4mの方墳ですが、墳丘がほとんど流失しており、横穴式石室が露出しています。一応、美濃の石舞台と呼ばれているらしいですが、全長6mくらいで石材も特に大きくはないので、ちょっと名前負けしてるのでは?
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2008年に発掘調査されました。その結果、一辺26mの方墳と判明しました。七世紀前半頃の築造と推定され、すぐ近くにある「弥勒寺官衙遺跡群」との密接な関係がうかがえます。
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関市関テクノハイランドの西端に保存されています。径22mの円墳で、墳頂に二基の埋葬施設が見つかりました。どちらも木棺直葬で、第二埋葬施設から銅鏡が出土しています。また、墳丘斜面には葺石が良好に残っていました。
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関市武芸川町高野、永昌寺の墓地の奧にあり、前の道路から見えています。径6.5mほどの円墳で、横穴式石室が開口。羨道長2.5m、幅1m、高さ0.8m、玄室長4.9m、幅1.9m、高さ1.8mの両袖式で、内部には入れませんが、完存していそうです。玄室の規模は大きそうなので、入室できず残念。
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関市武芸川町小知野、旧武芸川町の瑞安寺から真っ直ぐ北へ700m進んだ林道の入口にあります。径15mの円墳で、横穴式石室が南に開口しています。全長8.7m、玄室長4.6m、幅2m、高さ2.6m、羨道長4.1m、幅1.3m、高さ1m以上の両袖式です。奥壁には1.6m×1.6mの鏡石を据え、側壁はチャートの乱石積みで持ち送りがあり、天井前後もやや傾斜しています。
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