京都府京丹後市・千束古墳群

小さな古墳から鏡が出ました


千束古墳群(京都府京丹後市峰山町石丸) 現地説明会

 2007年11月23日 (財)京都府埋蔵文化財調査研究センター

 千束古墳群は峰山町と網野町を結ぶ谷筋の街道沿いに突き出た尾根上に分布する古墳群で、すぐ東隣りの尾根先端には有名な国史跡・赤坂今井墳墓があります。府道改良工事に伴い、尾根の先端部が調査され、5、6号墳の隣接する2基の古墳が検出されました。尾根の上側の5号墳は径13mほどの円墳と思われ、埋葬施設は5.2m×2.1mの墓坑に木棺が納められていました。国産の二神二獣鏡をはじめ、ヒスイ・碧玉製の勾玉4点や、管玉43、臼玉107、ガラス小玉3点などが頭部付近に副葬されていました。五世紀前半の築造と思われます。下側の6号墳は一辺12mの方墳と思われ、5.3m×2.3mの墓坑が掘られていました。墓上に供えられたと見られる須恵器などが出土し、六世紀前半の築造と思われます。二つの古墳には約100年の差がありますが、6号墳は5号墳を壊すことなく築かれていて、100年前の先祖の墓をきちんと認識していたようです。

5号墳

6号墳

6号墳から出土した国産鏡、出来はあまり良くないです


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