北九州型墓道と熊本型玄室のハイブリッド石室


岡山県北区新庄下・千足古墳

 2011年7月2日 現地説明会/岡山市教育委員会

 国史跡・千足古墳の装飾石材保存事業に伴い、石室の調査が行われ、その結果石室前の盗掘坑の下層から墓道が検出できました。墳丘上から石室入口へ急斜面で下っていく構造で、いわゆる北九州に多い竪穴系横口式石室の形態を示しています。しかし玄室は熊本に多い石障系横穴式石室であり、両者の特徴を合わせ持つ構造が明らかになりました。また、築造時期も従来考えられてきた五世紀後半から五世紀前半まで遡る可能性がでてきたため、周辺の造山古墳群とあまり変わらなくなってきました。装飾石材は、取り出し保存する方針が決まっています。

石室正面側、断面の上側が盗掘跡、その下に墓道

玄室の天井石、讃岐産

羨道付近、左側が墓道

奧が閉塞石


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